30数年前の不動産バブルの前から、この業界で仕事をしてる者から見てると、不動産業という仕事は、ずっと同じことを続けている。
モノを書き、自分で雑誌を作って売ってたのが20歳の頃、谷川俊太郎や寺山修司なんかと対談企画を組んで、言い負かしてやると意気込んで雑誌の売りにしたりしてたけんども、近い女の死で、全部が馬鹿馬鹿しくなってこの業界に飛び込んだ。
全国展開してる訪問販売の会社だった。
自費出版で背負った借金を3カ月で完済して、さ~てナニか他にオモシロイことはないのか? と考えてるうちに、20代半ばで役員昇格の話が来て、そんな業界なの? と逆に白けてしまい、訪問販売には興味が失せてしまったもんだった。
どうせなら自営で周旋屋をやるかと考えたのがその頃、ならばキチンと知識だけは身に付けて置かなければと信託銀行の不動産に転職し、そこから日本一負債が大きく元気なデベロッパーの東京支店を作るという話で呼ばれて、不動産バブルで一番派手に踊った会社を最後に、この業界のほとんどの職種を経験してしまい、30歳半ばで独立したが、金をかけないですべて自作自演のお笑い起業だった。
・・・喰いきれない魚まで馬鹿みたいに釣ることはせず、足りるだけ獲れば今日の仕事の終わりとする・・・
これが起業した時に書いた色紙にある。
あとは山や海で遊び呆ける。
それからナニも変わらず、ずっと続けてる。
無借金・負債無し、無い時は屁もでね~が、儲かる時は個人で払わされる税金だけでも何千万。
俺の血の流れてる子供たちを育て、儲かれば他にも作り育て、みなで仲良く生きて欲しい。
で、60歳過ぎても子供を育て、山や海で遊び呆けてる。
その間、ずっとこの業界で生きてる後輩連中は住友や三井や銀行系で役員になってたりしてるが、その日常は相変わらずの数字のお遊び、その私生活はなんの面白味もないサラリーマン。
どっちが中身が濃く、どっちに果ての無い愉しみと笑いがあるのか? 考える必要もないだろう。
・・・どのみちたいした人生ではなかったのだから、せいぜい預金通帳でも抱えて美味いもん食ってろよ
よく言い放ってやってるが、自営始めてからの俺が遊んだ山や海の数は相当なモノになっており、ずっと数字と追いかけっこしてた同世代の連中のたまの休暇は、退屈でなんの変哲もない戦後のまんまだ。
この業界はみな威勢は良いが、それも長く続かない。
じきに身体が言うことを効かなくなって、みなその最期は寂しいもんさ。
どんだけ財産や預金を抱えておってもだ、哀れな最期を迎えておる。
若い人や子供たちには、それをいつも伝えてやってる。
屁理屈や能書きではなくって、現実そのものを伝えてやってる。
大笑いだな。
世界でも、こんな間抜けな日常を送ってる日本人こそ人工知能にとって代わられるだろう。
コンピューターの方がはるかに合理的で機能的で、弱っちくややこしい神経・精神など持たず、愚かな日本人の仕事はみな奪われることだろう。
無駄をなくすには、間抜けな日本人から仕事を奪うこと、これが近隣諸国の方向性だろう。
電波だけを頼りに生きてる日本人の多くは、大量に職を失い、肉体労働ばかりになって行くだろう。
人工知能を開発し使いこなす優秀な人材はみな外国人、それもアジアの小馬鹿にしておった後進の国の移住者たち。
ウサギと亀の話が、姥捨て山の話と一緒に、現実の物語になりつつある。
多くの日本人自らが選んだ道だが、後悔は先に立たない。
エエのんやで、俺が育てた子供らにはとてつもなく自由自在な未来がやってくる。
生きてることをいつも誰よりも楽しんで笑っていることよ。
そこに健康な人は集まる、大昔からの人類の習わしだな。
心配せずとも、オツムの病んだ人間は集まらんわい。