昨夜は、皆既月食そして天王星食とのダブル食に200 mm 望遠レンズを向けてみた。当方にとって、皆既月食を撮るのは2011年12月以来のことであり、天王星食については初めてのことであった。なお、昨夜のイベントでは、望(満月)のとき(19時58分)と皆既食最大のそれ(20時02分)がほぼ同時刻になった。
部分月食が終わる直前にて、皆既食のとき以外では見られない場面に魅せられて。
天空では、皆既食が静かにはじまった。一方、地上では木枯らし1号を想わせるような強く冷たい風が日中からこの頃まで吹いた。スローシャッターで皆既食を明るく撮りたい者としてはカメラの揺れが収まる瞬間を待たざるをえなかった。
天王星が、200 mm 望遠でもカメラアングルにはいる位置まで月に近づいた。
これからは、好奇心においては人後に落ちない撮り手にとって「覆水盆に返らず。」の時間帯であった(20時30分過ぎ)。
新聞記事から「日本で皆既月食と惑星食が同時に観察できるのは1580年の土星食以来で、次回は2344年の土星食のタイミング。皆既月食自体は2025年9月8日の未明に見られそうだ。(朝日新聞、 11月9日)」
天王星の明るさは約6等級である(暗い所で視力の優れる人にとって見えるかどうかである)。しかし、望遠レンズをセットしたカメラのディスプレイには、月に接近している天王星がはっきりと現れた。
約1秒後、天王星が月に隠れる直前にて。
天王星食は珍しくない現象であるが、月食と同時に天王星食がおきることは稀である(群馬県立群馬天文台HP)。
後約2秒に皆既月食と天王星月食の二重奏が演奏されはじめた。そして、感慨深いことに頭上で、1580年から442年振りの演奏が21時20分過ぎまで続けられた。
皆既月食は19時16分から20時41分まで。天王星食は20時39分から21時26分まで(群馬天文台HP)。
部分月食がはじまった。面白いことに、画像では太陽から光を浴びている部分が膨らんで写っている。
部分月食は21時49分に終わるとのことであったが、当方は終演のときを待たずに退席した。
*****
11月8日、桐生市にて。
EF 70-200 mm F4L、EOS 6D。ライブビューとマニュアルフォーカス。ホワイトバランス:オート。露出条件: たとえば二重食において、シャッター速度 0.5秒、ISO感度 1,000、F 8。RAW(撮影)→ JPEG変換(アップ用画像)。トリミング。現像ソフト:キャノン(カメラ付属)Digital Photo Professional 4。