般若心経

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般若心経

2023-01-29 | Weblog

 「私、お経が読めるんです」

 「まかはんにゃはらみったしんぎょーう」、   驚きました。
それまでまるで女子高生のような話し方をしていた彼女の口から突然出てきたお経は・・腹の底から出てきたような太い声でした。
 ちょうど2年前のことです。頸動脈の手術を受けました。術後1週間ベッドから離れることを禁じられ、ふと気がつくとふくらはぎが細くなり、指輪っかテストが1.5㎝細くなっていました。これでは退院後元のように歩くことができないのではないかと主治医の先生にリハビリをお願いしました。
 病室に来てくれた療法士は新人のような若い小柄な女性。
2日目、机の上に置いていた般若心経の紙を見て「お経ですか? 私お経が読めるんです」。
小学生でもおじいさん、おばあさんについて般若心経くらい唱える子がいます。その程度のことかなと思っていると、
  「まかはんにゃはらみったしんぎょーう」
 聞くと実家が奈良県吉野の禅宗のお寺だそうです。
おそらく小さいころから、いや胎児のころからずっと聞かされていたのでしょう。
リハビリをしながらの話の受け答えもしっかりしているなとは思っていました。
お寺の生活、後継者の話、いろいろと聞かせてもらいました。
リハビリが楽しく、もう少し受けてもいいなとは思いましたが、その後一週間で退院。入院中の よい思い出になりました。

 そのとき机の上に置いていた般若心経の紙は、なにもすることがない長い入院生活の間に「般若心経秘鍵」を読もうと持って行ったものです。
 「般若心経秘鍵」は十数年前、高野山宿坊の夜勤行の際に初めて聞きました。その時、若いお坊さんから「般若心経秘鍵」は空海が般若心経をわかりやすく説いたものだと教わりました。
それならばと、高野山からの帰りに経本と解説書を買って帰りました。その後解説書は3冊に増えました。増えたということは最初の1冊では、理解できなかった、わからなかったということです。
 高野山の若いお坊さんの「わかりやすく説いたもの」がずっと頭の中に残っていました。どこが「わかりやすい」のか。
入院中時間はたっぷりある、こんどこそ読み解こうと挑みました。
さてその成果は  ???。


 あれからちょうど2年になりました。

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