いつもの散歩コースの一つ、いたち川の川沿いにはバナナに
そっくりな木がある。
でも熱帯性のバナナの木は、この辺りの本州の露地では育たな
いはずだが・・
これは何んという木だろう?かと以前から気になっていた。
先日見上げると、ダイナミックな花とバナナに似た実が生って
いたので写真に撮って調べてみた結果、耐寒性があって本州の
露地でも生育する芭蕉の木だと分かった。
芭蕉もバナナもバショウ科バショウ属に分類される大型多年草でいずれも
2~3mとなる。
日本での繁殖の歴史は古く、江戸時代には多く観賞用として植えられてた。
沖縄では13世紀頃にこの植物を用いた工芸品が作られていたなかでも、
芭蕉布と呼ばれる織物は特に有名ですね。
江戸時代に長崎にいたシーボルトがこの芭蕉を 「ムサ・バショウ」という
学名で発表した。
「ムサ」とは バナナの仲間を意味することから英国ではこの芭蕉の事を
「ジャパニーズ・バナナ」と呼んだらしい。
原産は中国で 実芭蕉とよばれ、種がほぼなく甘いバナナと比べ、
芭蕉の実は種が多く苦みがあるため、食用には向かない。
芭蕉の季語は初秋、芭蕉の薄い葉が大きいにも関わらず秋風に吹かれ
破けてしまい、もののあわれを誘うためではないかとのこと。
ちなみに俳句で有名な、あの松尾芭蕉は深川の自宅の庭にあった
芭蕉から自分の名前を「芭蕉」としたらしいと言う説がある。
この寺は 庭一盃の 芭蕉かな 「芭蕉」