秘密
東野圭吾
(文藝春秋)
物語は主人公の妻と娘が
スキーツアーのバスの事故に巻き込まれたところから始まる。
妻は娘をかばって、傷だらけの瀕死、
娘は無傷だが圧迫されていた時間が長くて意識がない状態。
妻は亡くなり、娘は助かるが、意識のない娘の体に、妻の人格が宿るのだ。
憑依にも似たこの特殊な状況で、 主人公は妻の人格を持った 娘と5年の歳月を共にする。
妻であり、妻でなく、、娘であり,娘でない。
最終的に主人公は、二度辛い別れをすることとなる。
割りとコミカルに、軽くかかれてあって、逆にそれがちょっとうざったかったり、もうちょっと淡々と書いてほしかった感もあるのだが、不覚にも泣いてしまった。
そして、もし自分が同じようなことになったらとあれこれ考えてみた。
そう、愛について。
昨日、近所の親友のご主人が亡くなった。
突然の死だった。
元気だったご主人は62歳で主人と2,3日前、一緒に近所のボランティア活動をしていた。
私は先日2人分のシチューを持っていった。
一緒にスキー旅行に行ったり、ソフトボールの試合に出てくれたり、主人の畑を手伝ったりと、無口だけど気の良いご主人の突然死に、今も涙が止まらない。