日向ぼっこ残日録

移り気そのままの「残日録」

日向ぼこ

2010年01月20日 12時26分42秒 | 気まま日記
行方克巳: 昭和19年、千葉県八街に生れる。昭和38年、千葉高等学校卒業。慶応義塾大学文学部入学。慶大俳句に所属、爾来、清崎敏郎に師事。昭和48年、慶応義塾中等部に勤務。平成8年、西村和子と「知音」創刊。句集に『知音』(昭和62年刊、第11回俳人協会新人賞)など。

(句集:阿修羅より)
仔馬すぐもどるつながれたるごとく
引つかけし捧ごと放り蝌蚪の紐
海かけて飛んできちきちばつたかな
しぐるると麒麟は首をもてあまし
一樹よりわが寒林ははじまれり
波の音踏めば踏まるる凉夜かな
阿修羅像わが汗の手は何なさむ
冷麦や十年は舌滅ばずあれ
日向ぼこより父帰らず母帰らず
われは人に汝はなまこに生まれたる
朝な朝な生活の雪を踏み固め
氷海をいま火の海と思ひけり

毎日新聞(2010/01/20)<季節だより<坪内 稔典(註:俳人・佛教大学教授である。京都教育大学名誉教授。愛媛県西宇和郡伊方町出身) が取り上げている。
鯛焼きは一寸泳がせてから食べる

作者の句は平易なのか深いのかkunio_nikkiには解らない。
しかし、日常が、悲しみが、淡々と読み込まれているから共感も多い。同世代の共感だが・・・。