暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

出番

2020年07月11日 | 古民家

 ガラスのショーケースに、淡い綺麗なピンクが幾重にも重なり並んで・・・

量り売りするお肉は、白い紙に置かれて包まれると・・・薄い紫色の紙に、またまた包まれて・・・

買い物かごの中に・・・トスンと納まります・・・。

パックに包まれた味気の無い・・・ラップに包まれた寂しい姿では無く・・・

お店の人との他愛ない、関わりがそこにはありました・・・。

包装紙は丁寧にたたまれ・、大切に、きちんと並べられて引き出しにしまってありました・・・。

少し綺麗な柄や・・・面白い模様・・・有名なお店の包装紙が手に入ると、したり顔で・・・

何かの御裾分けや・・・手土産を、ツツっと包んで・・・持ち帰ってもらう・・・

おばあちゃんやお母さんは・・・使える物を上手に探して集める、マイスターでした・・・。

古い小屋や、住まなくなった建物は・・・解体して保管され・・・

何時の時にか・・・ちょっとした小屋の部材として使われ・・・

新築を建てる時の、一部として利用されて・・・大工さんは、保管された材料を丁寧に加工して・・・

次の世代に残る仕事をして来ました・・・。

木材は、丸太の状態が一番強いのに・・・墨付けや加工の手間を簡単にする考え方で・・・

平らな部分を作り・・・四角く加工してしまいました・・・。

反り曲がった材料では・・・木組みをするにも、ひと手間が必要です・・・。

でも、そんな自然の力に踏ん張りながら育ち・・・大きく曲がった材料は・・・

多少の事ではへこたれない・・・頑丈な住い造りの大切な要となります・・・。

肉を包む頼りない薄い紙も・・・多少折れ筋の入った綺麗な包装紙も・・・

使いにくく古びた材料も・・・ゴミでは無く・・・大切な暮らしを守ります・・・。

本当の意味での再利用は・・・まだまだいろんな所で出番を待っています。

 

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続く

2020年07月10日 | 古民家

 ハラハラと扇ぐそのいで立ちは優雅で・・・夏の暑さを粋に過ごす姿が目に浮かび・・・

蚊取り線香の、スルリと立ち上る煙も優美に感じられて・・・

窓に腰掛ける着物姿は・・・日本の夏を思い浮かべる風景の一つだと思います・・・。

団扇にも、各地の特色ある姿形が残されていますが・・・

今ではその文化も薄れてしまいそうな流れになって・・・。

お祭りや、夏のイベントでは・・・広告の入った味気ないウチワが道端に落ちていたりして・・・

竹に和紙で張られ・・・小粋な絵柄の美しい団扇を手に持つ・・・そんな姿を見る事も少なくなりました・・・。

日本の伝統的な小物は数あれど・・・生活様式の変化で姿を消してしまい・・・

まるで数世代も前の、古道具のような感覚になってしまいましたが・・・

使えば汚れてゴミになる樹脂製品とは違い・・・傷や古さが使い込んだ味になり・・・

趣ある暮らしが手に入る気がします・・・。

古民家の生活は、どちらかと言えば・・・ひもじい暮らしの様に感じられがちですが・・・

実は・・・心や体に安らぎを与える穏やかで優しい暮らしです・・・。

派手な暮らしが悪いのでは無く・・・

自然な暮らしで・・・負荷のない、無理のない・・・この先も、次の世代も・・・

安心して過ごせる時間が続く・・・穏やかな暮らしが必要だと思います。

 

 

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景色

2020年07月09日 | 古民家

 ぼんやりと霞がかった空を見上げると・・・淡いお月様が雲に隠れて・・・

アスファルトの地面は、ついさっきまでホタホタと降り続いた雨で黒く染まり・・・

足元がおぼつかない訳でも無いのに・・・遅く、頼りない足取りが草むらの脇を通り過ぎると・・・

ケロケロ・・・と、雨と世の間を楽しむように静かに・・・楽しそうに話し込んでいます・・・。

少し足を延ばして訪れる場所には・・・心癒される景色や街並みが残されています・・・。

仕事や刺激を求めるにはあまりにもつまらないと・・・多くの方がその土地を後にしますが・・・

何もない・・・変わらない日常がどれほど愛おしいかに気付くと・・・

その町は色鮮やかに見え始め・・・残さなければならないかけがえの無い場所だと思うようになります・・・。

子供がいなくなって・・・空き家が増え、その対応に成すすべなく右往左往する人達・・・

日本のどこに行っても、素晴らし場所は沢山あるのに・・・その大切さも解っているのに・・・

大きな流れを変えるほどの意識は生まれていません・・・。

人の暮らしが便利になればなるほど、失うモノも多くて時間を元に戻す方向に向かう訳にもいかず・・・。

当たり前に思える、住いの暮らし方を考える・・・そんな時間があっても良いのかも知れません。

 

 

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りある

2020年07月08日 | 古民家

 写真で見る世界の絶景・・・この世の物とも思えない景色が広がっていますが・・・

その場に立ち、自分の目で見ると・・・肌で感じ、耳で感じて・・・匂いや音で感じられる・・・

その空気感は・・・五感で感じる現実と、その大切さを教えてくれます・・・。

想いのこもった言葉がつづられた手紙を読めば・・・その方の心内は伝わりますが・・・

ワープロの文字では無く、その方が書いた癖のある文字であればなおさら気持ちは通じ・・・

どんな、いで立ちなのか想像して・・・実際に会って話がしてみたいと思うはず・・・。

直に出会えば解るひととなり・・・感動すら覚える時間になると思います・・・。

見聞きした事が・・・すべて自分の身になり、その経験を生かして・・・

仕事や暮らしに取り入れ、独自の文化を育てて行ったのは・・・今も昔も変わりません・・・。

それでも・・・文字を追って覚えるよりも、現実を知ればもっと多くの情報が手に入り・・・

自分の言葉や行動にも大きな力が生まれ、それは相手に伝わるはずです・・・。

古民家に限らず空き家になる住まいが増え、人が減る地方で・・・

地方からの発言力が見直されている今・・・暮らしの考え方が変化して・・・

もっと豊かな暮らしと、仕事の両立が出来る考え方が生まれてくる・・・そんな気がします。

 

 

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気候風土

2020年07月07日 | 古民家

 夕立がザブザブと降り始め・・・昼間の蒸し暑さが、いくぶん和らいだかと思えば・・・

チロリロと夏の虫達が、一斉に話し始める・・・。

蒸し暑さがいっぱいに広がると・・・ホロホロと儚い光が、うす暗い空を舞い始め・・・

短い夏の始まりです・・・。

日本の住まいは・・・夏をどれほど快適に過ごすかを考えて造られています・・・。

風通し良く・・・大きな葉を広げた木々は、太陽の日差しを上手に利用して・・・

土や竹・・・自然の強さを暮らしに役立てる・・・。

南北に長い日本の気候は目まぐるしく・・・

不思議な文化が・・・それぞれの地域で生まれて来ました・・・。

日本中どこに行っても変わり映えしないのは、あまりにもつまらなく・・・

気候風土に合った街並みや・・・人との交流、魅力的な言葉や考え方の多くが・・・

生きる力となって・・・今もこれからも、その土地で暮らす源になります・・・。

千差万別の春夏秋冬がこれからも変わらず・・・

多くの人の笑顔と、豊かな暮らしを育てて行ってほしいと思います。

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