自分はなぜ、この人を愛するよ
うになったのだろう?これこれ
だから― なんて明快にわかる
理由など、すべて言い訳にすぎ
ない。言葉という形にするそば
から、抜け落ちてゆくものがあ
るはずだ。
ふつう、「言い訳」というと、他
者への弁明といったニュアンスが
ある。が、ここでは、他者よりむ
しろ自分自身に対して、言い訳は
しないという意味。
私は理由なんか考えない。愛して
いるという思いに、ただ忠実に生
きるだけだ。春に芽吹く樹木に理
由なんてない。なぜ自分は芽ぶく
のかなんて考えたりしない。
自然の摂理のままに生きる彼らと
同じように、私は私の愛を生きる。
かけひきや下心など一切の企みな
く存在するのが本当なのだ・・・・。
しかしまた、愛のどんな理由も
決して永遠ではないという諦め
も含んだ、いさぎよさでもある。
たとえば、「彼の若さが好き」と
思っていても、こんな歌を詠む日
が、いつかくるのだ。
「饒舌にささやきし夜の風も落ち
かれの若さが厄介になる」
うになったのだろう?これこれ
だから― なんて明快にわかる
理由など、すべて言い訳にすぎ
ない。言葉という形にするそば
から、抜け落ちてゆくものがあ
るはずだ。
ふつう、「言い訳」というと、他
者への弁明といったニュアンスが
ある。が、ここでは、他者よりむ
しろ自分自身に対して、言い訳は
しないという意味。
私は理由なんか考えない。愛して
いるという思いに、ただ忠実に生
きるだけだ。春に芽吹く樹木に理
由なんてない。なぜ自分は芽ぶく
のかなんて考えたりしない。
自然の摂理のままに生きる彼らと
同じように、私は私の愛を生きる。
かけひきや下心など一切の企みな
く存在するのが本当なのだ・・・・。
しかしまた、愛のどんな理由も
決して永遠ではないという諦め
も含んだ、いさぎよさでもある。
たとえば、「彼の若さが好き」と
思っていても、こんな歌を詠む日
が、いつかくるのだ。
「饒舌にささやきし夜の風も落ち
かれの若さが厄介になる」