ドーバー付近のブリデン軍の陣営、軍鼓、軍旗と共に勝利者エドマンド、囚われのリア、コーディリアが登場、それ続く隊長と兵たち。
エドマンドの言葉から、オールバニは彼ら二人を厚遇しようとしているが、エドマンドは彼らを殺そうとしていることが分かる。
逆境にあってコーディリアは平静を失なわず、彼女は父の身を案じるばかりである。
'We are not the first Who, with best meaning, have incurr'd the worst. For thee, oppressed king, am I cast down; Myself could else out-frown false fortune's frown.' (わたしくたちが、初めてという訳ではない、 最善の志しを抱きながら、最悪の事態を招いたためしは珍しくありません。 国王の御身でありながらこの苦しみ、それを思うと心が沈みます、 わたくしだけなら、不実な運命のしかめ面など、睨み返してやりますのに)
さすがコーディリア。シェークスピアの作品に登場する女性の中で人気を博しているだけあるよね。
リアは、戻りはじめた正気をが、再び失われて、自分がおかれている逆境を認識できていない。
彼は、コーディリアと二人だけでいられたら、牢獄の中でも小鳥のように歌おう、と言うが、エドマンドは、容赦なくこの二人を処刑する手筈を整えていく。
彼は、コーディリアと二人だけでいられたら、牢獄の中でも小鳥のように歌おう、と言うが、エドマンドは、容赦なくこの二人を処刑する手筈を整えていく。
エドマンドの傲慢な指揮者面を見かねてオールバニーが嗜めると、彼はかえってオールバニーにくってかかる。その傍からリーガンがエドマンドに加勢する。
すると、今度はゴネリルが夫のオールバニーがその場にいるにもかかわらず、競争意識からリーガンを罵り、エドマンドは自分のものだと主張するのだった。
ここで、突如、リーガンは気分が悪いとうったえる。
実はゴネリルは、エドマンドを独占する手を打っておいたのだ。つまりゴネリルは、妹のリーガンに毒を盛っていた。こわいですね~、これは恐い。
それを見ていたオールバニーは、エドマンドの反逆と妻のゴナリルの不貞とを激しく告発する。
そして、苦い皮肉を込めて言う。
さらにオールバニーは、他の証人(エドガーのこと)が現れてエドマンドの反逆を 告発しない場合は、自分が代わりに告発すると宣言し、エドガーとの約束どおり、ラッパを鳴らすようにと兵士に申し渡すのだった。
そして、苦い皮肉を込めて言う。
'Edmund, I arrest thee On capital treason; and, in thine attaint, This gilded serpent [pointing of Goneril]. For your claim, fair sister, I bar it in the interest of my wife; 'Tis she is sub-contracted to this lord, And I, her husband, contradict your banns.' (エドマンド、おまえを 反逆の大罪で捕らえる。そして、それと同時に [ゴネリルを指しながら]、この金ぴかに着飾った蛇もだ。ところで美しき妹君、 あなたの要求についてだが、わが妻に代わり、私の口から異議を申し立てたい。 この女は既に伯爵(エドマンド)と婚約を取り交わしている、 よって、私はこれの夫としてあなたの権利の行使を拒否するのだ)
さらにオールバニーは、他の証人(エドガーのこと)が現れてエドマンドの反逆を 告発しない場合は、自分が代わりに告発すると宣言し、エドガーとの約束どおり、ラッパを鳴らすようにと兵士に申し渡すのだった。
さらに場面は逼迫し、リーガンが胸を押さえて苦しみだす。それをゴネリルは冷酷な眼でもって妹の経過を見守っていた。
いやあ~、修羅場ですね。舞台もクライマックスなので一気に進んでいくのだ。