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「リア王」 舞台内容 五幕三場(4)

2010-05-05 17:40:10 | 「リア王」

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 恐ろしいことが続いて起こる。紳士が血まみれの短剣を持って、この場に駆け込んでくる。
自身の悪事がばれ、絶望したゴネリルはリーガンに毒を盛ったことを白状し、自分の胸に短剣をつきたてて自害したのだった。そのリーガンは、ゴネリルに盛られた毒で、すでに息絶えていた。


 事の成り行きに圧倒されてしまったオールバニーの念頭には、リアもコーディリアもなかったが、この場にケントが登場し、二人のことを思い出す。
 'To bid my king and master aye good night.'
 (わが主君であり、国王に永のお暇を頂くために参りました)


 二人が話し合っている間に、ゴネリルとリーガンの遺骸が運び込まれ、エドガーの言葉に心動かされた、エドマンドが二人の遺骸を目にして、自分だって愛されていたのだという感情が、この死に掛っている男の胸に、人間性を呼び覚ます。
                    'Yet Edmund was beloved:
   The one the other poison'd for my sake,
   And after slew herself.'
    (それでも、エドマンドは愛されていたのだ。
 俺のために一人の女がもう一人を毒殺し、
 そして自ら死んだいったのだ)


 続けて彼は言う。
 'I pant for life: some good I mean to do
   Despite of mine own nature. Quickly send,
   Be brief in it, to the castle; for my writ
   Is on the life of Lear and Cordelia:
   Nay, send in time.'
 (息が苦しい。柄ではないが、少しは役立つ事がしたい、
 早く急使を、一刻を争う、城へ送って。
 俺の名で、リア王とコーディリア様の命を奪えと、
 命令書が。さあ、急がねば間に合わない)






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