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「リア王」 舞台内容 五幕三場(3)

2010-05-02 16:56:16 | 「リア王」

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 決闘の結果、エドマンドが敗れる。ゴネリルは怒りのあまり、その場の皆を裏切り者と罵るが、彼女がエドマンドに与えた手紙が証拠品として持ち出され、自身の悪事がばれたことを知ると、怒りが絶望に変わり、その場を逃げるように立ち去るのだった。


 ゴネリルが立ち去った後、覆面の騎士がエドガーであることを明かし、今までどのように生き延びてきたかを語り始める。


 彼は、乞食の服を着て狂人のふりをし、変装して恐るべき追及の手を逃れたこと。盲目の父グロスターの世話して、父が被った悲惨さを知ったこと。


 そしてエドガーが父に向かって自分の正体を現わすと、傷心の父はこもごもと起こる悲しみと喜びの激しさに耐えられず命が果てたこと。
                          'his flaw'd heart,
   Alack, too weak the conflict to support !
   'Twixt two extremes of passion, joy and grief,
   Burst smilingly.'
            (ひびの入った父の心臓は、
 激しい感情の起伏に耐えられぬほど弱っていた!
 喜びと悲しみとの両極端の激情に引き裂かれ、
 かすかな笑みを浮かべたまま、ついに張り裂けてしまった)


 エドマンドが述べる事柄は、目新しいことではないのだが、ここはエドマンドに与える効果を狙って、エドガーの口から語られるのだ。




 エドガーの話を聞いていたエドマンドは言う。
 'This speech of yours hath moved me,
   And shall perchance do good: but speak you on;
   You look as you had something more to say.'
 (話を聴いて、胸を突かれる思いがする。
 お蔭で悪夢から抜け出せそうだ、さあ、先を続けて、
 もっと話したことをお持ちのようだ)


 エドガーはケントと合って話をしたこと。ケントから父グロスターが受けた虐待の委細を始めて聞かされてこと。ケントはその話しをしていて激しい悲しみのために興奮し、生命の線が断ち切れそうになり、気絶してしまったこと。


 そしてそのときラッパが鳴ったので、失神したケントを残してここへ来たことを語ったのだった。




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