「宇宙と地球の真実の歴史が書き綴られた、禁断にして窮極の魔術書。深淵の恐怖に怯えた人間が手にした最も危険な諸刃の剣」
・「NECRONOMICON(死霊秘法)」は、アラビアの狂える詩人「Abdul Alharzed(アブドゥル・アルハザード)」が730年に著した、「Great Old One(旧支配者)」や「Outer Gods(外なる神)」といった異形の神々と、それらを崇拝する宗派、その秘儀について言及した魔術書である。
・原題の「キタブ・アル・アジフ」は、魔物の吼え声だとされていた夜に昆虫の鳴き声として示すためにアラブ人が用いた言葉に由来する。
・「NECRONOMICON(死霊秘法)」という書名は、コンスタンティノーブルのテオドラス・フィレタスの翻訳で950年に刊行されたギリシャ語版に付せられたものである。
・読む者にして精神と行動に悪しき影響を及ぼしたため、総主教ミカエルにより焚書処分を受けている。
しかし、その後も禁断の知識を求める者たちの間で密やかに回覧と書写が続けられており、1228年にはオラウス・ウォルミウスによってラテン語版に翻訳され、刊行の4年後に教皇グレゴリウス9世によって発禁処分を受けている。
しかし、その後も禁断の知識を求める者たちの間で密やかに回覧と書写が続けられており、1228年にはオラウス・ウォルミウスによってラテン語版に翻訳され、刊行の4年後に教皇グレゴリウス9世によって発禁処分を受けている。
・ラテン語版の「NECRONOMICON(死霊秘法)」は、15世紀のドイツでゴシック体活字組の版(グーデンベルグ・ペーパー)が、17世紀にスペイン語に翻訳された版が発行されており、16世紀にはギリシャ語版がイタリアで印刷された。
・現存する物の多くは17世紀のラテン語版で、ハーヴァード大学のワイドナー図書館、ミスカトニック大学附属図書館、ブエノスアイレス大学図書館、パリの国立図書館に所蔵されており、大英図書館には15世紀のラテン語版が保管されているが、人の手を介するうちに殆どが一部の章が欠損した状態になっている。
・30数章全ての記述が揃った完本は存在せず、研究者は世界中に散らばっている「NECRONOMICON(死霊秘法)」から作った写本を継ぎ接ぎして、完本に近づけようとしている。
・アラブ語の原著は13世紀の辞典で失われてしまったと言われているが、蒐集家や神秘学者の書棚で目撃されたと言う報告が今なお耐えない。
・エリザベス女王に仕えた17世紀イギリスの魔術師ジョン・ディーの手による不完全な英語版がダンウィッチのウェイトリー家に伝わっていると言われている。