舞台は場内の会議の場である。
場には新国王クローディアスと家来たちが集まっており、中にはハムレット王子もいた。
場には新国王クローディアスと家来たちが集まっており、中にはハムレット王子もいた。
国王は彼らに向かって公式の演説をするのである。
・ 現国王クローディアスは、先王(老ハムレット)の弟であること
・ クローディアスは、若い王子ハムレットを押しのけて、自ら王位に就いたこと
・ 即位後、先王の妃ガードルード(ハムレットの母)と結婚し、そのことについて貴族たちの同意を得たこと
次にクローディアス新王は、ノルウェイ国王に対してノルウェイ国王の甥であるフォーティンブラスのデンマークに対する軍事行動を禁止させることを要求する使者を送る。
これは、彼の口を借りて観客に舞台状況を説明させているのだ。
・ 現国王クローディアスは、先王(老ハムレット)の弟であること
・ クローディアスは、若い王子ハムレットを押しのけて、自ら王位に就いたこと
・ 即位後、先王の妃ガードルード(ハムレットの母)と結婚し、そのことについて貴族たちの同意を得たこと
この内容は、先王の死が非業のでなかったかという噂が一つも流れていなかったという証拠になっている。
次にクローディアス新王は、ノルウェイ国王に対してノルウェイ国王の甥であるフォーティンブラスのデンマークに対する軍事行動を禁止させることを要求する使者を送る。
そしてレアーティーズを紹介する。彼は宮内大臣ボローニアスの息子であり、オフィーリアの兄である。彼の望みは、父の反対を押し切ってパリに帰ることで、国王はそれを許可した。
さらにクローディアス新王は、ハムレットの方を向く。
ハムレットの思い詰めた暗い顔と、何か咎めるような素振りは、国王と王妃の神経を逆立てる。
彼らは、素知らぬ顔をして、ハムレットに話しかけ、機嫌を取ったり、他愛のない話などして、彼の気分を転換させようとする。
ハムレットの思い詰めた暗い顔と、何か咎めるような素振りは、国王と王妃の神経を逆立てる。
彼らは、素知らぬ顔をして、ハムレットに話しかけ、機嫌を取ったり、他愛のない話などして、彼の気分を転換させようとする。
しかし、ハムレットは毒舌で、国王の言葉「甥であり、息子であるハムレット」に対し、冷たい、皮肉な言葉を返すのだった。
'A little more than kin, and less than kind' (身寄りというよりはちょっとばかり濃い間柄だが、自然の情愛は薄い)
国王が、父親が子に先立って亡くなることは普通のことだ、などと決まり切ったことを言い聞かせ、「お前を私の子として扱おう、その証拠に、お前がウィデンベルグの大学に帰らないように頼むのだ」
と言うと、義務感の強いハムレットは、国に留まることに同意してしまう。
その言葉を聞いた国王や妃、家来たちは、喜びの色をあらわしながら退場し、ハムレットが独り残された。
ここで一度、ハムレットの境遇を整理してみよう。
大学に在学中だった彼は、父の突然の死のため呼び戻された。
父親の葬儀後、一ヶ月余りで母親が叔父と再婚した。その叔父が国民の賛成を得て王位に就く。
ハムレットは、あらゆる思いやりを持って扱われ、王子にふさわしい待遇を受けるのだが、そんな外観とは違い、彼の内面(気持ち)は深く沈んでいたのだ。
父親の葬儀後、一ヶ月余りで母親が叔父と再婚した。その叔父が国民の賛成を得て王位に就く。
ハムレットは、あらゆる思いやりを持って扱われ、王子にふさわしい待遇を受けるのだが、そんな外観とは違い、彼の内面(気持ち)は深く沈んでいたのだ。
ハムレットは独りになると、自殺について考えはじめる。
その原因は母親の急ぎすぎた結婚であった。
O that this too sullied flesh would melt, Thaw and resolve itself into a dew, Or that the Everlasting had not fix'd His cannon 'gainst self-slaugther. O God! God! How weary, stale, flat, and unprofitable Seem to me all the uses of this world! (ああ、このあまりにも穢れた肉体が溶けて、 流れて、露と消えてくれたらよかったのに。 あるいは、神がその掟によって 自殺を禁じてさえいなければ。ああ、神よ!神よ! この世のあらゆる事柄が、なんと気だるく、陳腐で、退屈で、 何の役にも立たないように思われることか)
太陽神のように立派だった父に比べたら、その弟クローディアスは、好色で半分けだものような男ではないか。父もあんなにも母を愛し、母も父が亡くなったときは、あんなにもすがりついて悲しんだのに、ふた月とかからず、あんな男と結婚してしまった。と、
ここでかの有名な台詞
となるのだ。
Frailty, thy name is woman! (弱きもの、お前の名は女!)
となるのだ。
ここの"Frailty”は、「体力がなくてか弱い」という意味でなく、「性的な誘惑に対して弱い」という意味。(一応、断わっておきますが、これはヴィクターの考えではなく、あくまでシェークスピアの、言い換えれば、当時のイギリス社会の一般的な通念です)
母ガードルードが、父の死後まもなく、その弟と再婚し、新しい夫に寄り添って幸せそうにしている姿に、ハムレットは「女」見てしまった。
そして、そのことをハムレットはどうしても受け入れることが出来なかったのだ。
そして、そのことをハムレットはどうしても受け入れることが出来なかったのだ。
母の再婚は、ある種の裏切り行為であって、さらには母に見た「弱さ」を女性全体に広げてしまう。
よって恋人のオフィーリアに辛く当たってしまう。(どう見ても八つ当たりなのです)
よって恋人のオフィーリアに辛く当たってしまう。(どう見ても八つ当たりなのです)
しかし、ハムレットも子供ではないのだから、母親に対するこのような反応は、いささか幼すぎるし、潔癖すぎる。
どう見ても、世間知らずのマザコンお坊ちゃまだ。この手の男は、いくら王子様といってもボーイフレンドに持たない方が賢明だと思うのだが、ヴィクターは男なので、よく分からないが、反って、こういうタイプに母性本能を揺さぶられる、という女性がいるかもしれない・・・って余計なお世話か?
どう見ても、世間知らずのマザコンお坊ちゃまだ。この手の男は、いくら王子様といってもボーイフレンドに持たない方が賢明だと思うのだが、ヴィクターは男なので、よく分からないが、反って、こういうタイプに母性本能を揺さぶられる、という女性がいるかもしれない・・・って余計なお世話か?