
『上海バンスキング』の脚本家の斉藤憐さんが先週お亡くなりになりました。
大ヒットしたお芝居なので再演を重ね、わたしも10回くらいは観ました。
去年20年ぶりに再演されたときも、チケットがなかなか手に入らず苦労したけど
観客となることができました。
そして改めていいお芝居だと思いました。
バクマツ役(博打が好きな松本だから)の笹野さん。
マドンナのまどか役のデコさん。歌声は忘れられません。
最近、デニーロに似てるなあと思った四郎役の串田さん。
そして、たぶん憐さんが自分を投影されたと思われる左翼青年の弘田役、コヒさん。
キャスティングもすばらしく、串田さんの演出もすばらしいけど
やっぱり憐さんの本(脚本)があってこそ。
何年か前コクーンでサインをお願いしたときもやさしく応じてくださって
~この街は人を不幸にする夢が多すぎる~と書いてもらいました。
あとアニーパイルの話を少ししたと思う。
何か永遠の青年という言葉があるけど、憐さんはまさにそんな感じでした。
タバコの煙とジャズの中で本を読んでるような。。。
映画俳優ならば、スクリーンの中で生き続ける。
そして優れた劇作家も人々の記憶の芝居の中で生き続けると思います。
憐さん、安らかにお眠りください。
写真は上海バンスキングの初演の劇場。
今はなきオンシアター自由劇場のあった西麻布付近。
奥に見える硝子やさんの地下にその劇場はありました。
私にとっての聖地です。