楢篠賢司の『人間とは』

人間とは何かを研究しています。現在は経済学を自分のものにしたいと目下勉強中です。

格差はやがて経済を崩壊に導くⅩⅥ

2012-02-04 18:50:37 | Weblog
 今まで何度っも書いてきましたが、今の世の中で問題を起こしているのは世界中が国債を発行していることだと言えます。一部の人はより資産を持ちたいため政治に働きかけ国債を発行させた。その考えはケインズ経済学であり現在の経済学がそのような方向付けをしているといえます。

 そしてさらに悪いことには支払いに問題が起きると考えられた国(例えばギリシャ・イタリア)等では既発国債が額面割れで売られ、その分金利が上がるということから、既発国債を償還するため新規国債を発行する段階で、サラ金なりの金利をつけなくてはならないという仕組み(例として7%以上の金利ではやがて償還が難しくなると理解していながら)をプラス資産家優遇のため当たり前のことのようにこの論理がまかり通っている社会。ここには弱肉強食の非人間的な世界がある。

 ユーロ圏を例にとれば成立事態に問題があった、それは貨幣のあり方として『一国一通貨』という考え方を無視した結果の最悪の状態を招いたことだった。経済で統一しようとした考え方が間違えていた。つまり経済と政治は切っても切れないものということを置き去りにして、「圏」を優先して「国」を置き去りにして統合してしまった。国には国家としての主権がある、それは何人も犯すことはできないはずだ、犯すことは内政干渉になる。しかしユーロ圏では生産格差がありながらの統合の結果、その格差を覆い隠すため国債を発行させてきた。

 最終的には生産性の高い強い国が生産性の低い弱い国を借金付にして、その国を掌中に収め生産性の高い技術を導入し、安い労働力を使い雇用を守っているという救世主のような振る舞いでその国を配下に収めてしまう。

 そこにはやりきれない社会がプラス資産家の思惑どうりに動いている。
またある一面では財政危機を救うため弱者にムチを打ち、働け働けという社会もある。多分その社会に救世主として現れる人物は歴史を逆の方へ引っ張って行くのではないか。

 政治的に根本を変えることができるとするなら、このような問題を起こしている源を変えなくてはならないはずだ。それは国債の発行を止めさせるという強い政治力が必要だろう。それに変わるものとして国債証券の代わりとなるのが預金証券という市場で売買されるものでしかない。

 預金証券で集まったお金はあらゆる技術発展・企業を起こしたい人への投資資金として使われる。

 このことこそ貨幣が持つ、交換機能と保存機能の分離でしかないと考えます。

 数千年という物々交換の時代から発生してきた初期の貨幣の原型から、現在の貨幣のあり方を、現在こそ考え直さなくてはならない時期に来ていることを人は気がつかなくてはならないと思います。

 旅行先で昨日(金曜日の夜)モバイルを使って投稿しましたが回線が込んでいてタイトルが入れられませんでした。本日土曜日は家庭の回線で簡単に繋がりましたのでタイトルを挿入します。


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