楢篠賢司の『人間とは』

人間とは何かを研究しています。現在は経済学を自分のものにしたいと目下勉強中です。

未来の人間社会はどうあるべきか 

2010-12-18 05:49:09 | Weblog
今までブログでも、また阿修羅という掲示板に書き込んで自分の考え(貨幣の扱い方で社会を変えられる)を書いてきたが方向性が私なりに解ってきた気がする。
 これまで書いてきたことは小さな一歩かも知れないが、その考えを如何にこれから社会に向かって発信していくか、それが今後の課題として掴んできたことは大きな成果といえる。

 最終的には如何に社会に訴えるかという方法をどのように持っていくか。例えば賛同者を動員してデモをすることも一つの方法になると考える。その時の訴える文面はどのように描き出すか。その前に『貨幣とは何か』『貨幣の扱い方で社会は変えられる』それらの問題点を考察し書いていくことがこれからの課題になると私自身の核心に近いものになってきた。

 金融機関への預金も国債と同様に証券として渡し市場で売り買いする  http://blog.goo.ne.jp/kyonmiku2000 
貨幣が持つ保存機能は銀行を通して行われるのが主流ではないだろうか。たとえヘッジファンドが投資家から集めた資金だとしても現金で持っているわけではないと考える。

 証券会社を通して個人が株を買ったとしても、値上がりしていく金を買ったとしても、先物で資金を動かしたとしても、人から人の手を渡り証券なり何らかの証書と引き換えに人の間で貨幣と商品の交換が行われていく。

 決して貨幣は減価していくわけではない。むしろその間利益というかたち、利子というかたちで増えていくことになる。ヘッジファンドなどはそれ等を目的としてカネにカネを生ませる行為のために、本来の貨幣の労働と労働の交換機能の枠を超えた数字上の貨幣を増やしていく。だがそれは本来の貨幣の役割である物を買う、労働を買うという役割から外れたものであり、その彼らの行為のため、市中の貨幣は偏った方向へと流れていく。

 もしそれ等を規制できたなら。市中の貨幣は偏った所有を無くし、市中に貨幣不足という状態を起こさずに済むことになる。

 また新たな国債を発行して市中の不足した貨幣の穴埋めをすることも無いと考えるが。

 そこで私の提案となる。交換機能と保存機能を分離させる方法として、銀行に預金されたマネーは国債と同じように証券として渡す。当然その証券(預金証書)は国債と同じように幾ばくかの金利をつけて市場において取引される。買いたい者と売りたい者がマッチしたとき保存機能から物(労働)と交換できる貨幣になることができる。

 それがいやならタンス預金なりして現金を保管していく方法しかないだろうが、そこには大量の資金なら銀行と同じような保管庫(金庫)が必要になる。

 なぜ先人は国債という(注1)交換機能と保存機能を分離させときながら銀行に預けられた預金には交換機能を連動させてしまったのだろう。

 もう一歩踏み込めば人間社会は幸福になれたのにと思うが。

注1 交換機能と保存機能の連動=金融機関に預金したマネーは、現金なみに使うことができる。預金があれば物を買ったときカードで支払うこともできる。小さな取引であればさほど問題はないのだが、ヘッジファンドのような大きな取引もできてしまう。つまり銀行に多額のマネーを預金しておけば連動して交換に回せる現金になる。そこから保存機能(預金)と交換機能を分離をしておけば多額の現金が必要になったとしても、国債と同じように市場での売却によってしか現金を手にすることができない。
 また多額の預金されたマネーを即現金化させようとしても買い手が現れなければ現金化することができない。

 ここに貨幣の交換機能と保存機能の分離という考えに行き着いた次第です。
まだまだ考えることが多くありますが、偏った貨幣所持を無くす方法としてこれを最初の一歩として考えた次第です。

 下記の文章は阿修羅の経済版で書き込んだ上記文章にコメントを頂いたものです。使わせていただきました。

01. 2010年12月14日 14:37:53: QXVaulDOhs
“貨幣の交換機能と保存機能の分離”はいいアイディアだと思います。
貧乏人にとっては分離されていません。入って来た貨幣を保存できるだけの余裕がないからです。わずかに預貯金したとしても、家を建てたり、失業したり病気になったりしたら使ってしましますから、とても“価値の保存”とまではいきません。また貧乏人は金が入ったら多くの夢が叶います。だから貧乏人に金が行き渡ると消費が活発になります。
ところが富豪に金が入っても、乱痴気騒ぎに金が使われたり、豪邸や自家用ジェットに若干は浪費するでしょうが、入ってくる金は莫大なものですからとても使い切れません。それが投資に回され、さらに利益を生み莫大な富が蓄積されます。富は金塊とか土地とかもあるでしょうが多くは貨幣、それも預金貨幣つまりコンピューターの中の数値です。
これは莫大なもので、富豪達が本気で地球上の実物資産を買漁ったら、地球上の全ての資産の何倍も買い取れるでしょう。ちょうど地球を何回も壊滅させる量の核兵器が蓄積されているようなものです。
現在の信用通貨は誰かの負債を裏付けに発行されますから、返す当のない借金に対して発行されたことになります。借金を返すためには金が必要ですが、その金を作るためには更に借金で金を作らなければなりません。個人的にこのような状態になれば多重債務者ですが、資本主義ではシステムとしてこのようなことが行われているのです。結局誰かの借金で個々の借金が返済されることになります。
景気の良い時は借金してもそれ以上の利益が出るので、通貨が膨張してもそれの裏付けとなっている借金の膨張にはあまり注意が払われません。景気が悪くなれば新規の借金が出来なくなるどころか、既存の借金の返済も迫られます。そこで国家が借金をすることで民間相互でなにがしかの返済がなされることになります。
そうやっていくうちに社会全体が多重債務体質ですから破綻することになります。恐慌とかハイパーインフレとかが起こり、借金のデフォルトが色々な形で起こることになります。通貨資産を沢山持っている富豪は大きな“損害”を被ることでしょう。しかし富豪の通貨資産は数字が膨らんだ結果に過ぎません。ただ膨らんだ数値が少し縮小するだけです。自家用ジェットの費用など資産の数値からしたら僅かなものですから実生活には何の影響もありません。
通貨資産の数値を失うとしても唯では失いません。失うものは数値ですが、得るものは住宅とか農地とか、具体物の担保物件です。このようにして新たな支配関係が確立して社会が再出発することになります。アセンションが起こると言われている2012年はこんなことが起こるのかもしれません。

下記写真は11月に旅行した八重山諸島めぐりの中のある島からの風景です


 


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
「幸福も貨幣」も、「人の数だけが、対象化」 (テグ・ヒガシ)
2010-12-20 07:06:23
「幸福度を求めるのは、生理学」、「幸福を感じる人の数を求めるのが、政治学」という感じがします。「貨幣」も、「幸福と、同じ理屈」で、「貨幣の所有の満足感は、生理学」で、「貨幣の量や、持っている人の数だけを、対象化するのが、経済学」ではないでしょうか?

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貨幣のあり方 (縄文ビト)
2011-01-05 10:16:45
テグ・ヒガシさんコメントを頂いていたのを気が付きませんでした。
 年が明けて何気なくコメント欄を見て気が付いた次第です。

>幸福度を求めるのは、生理学

 ここでは私としては心理学の分野ではないかと思っています。

 確かに現在の世界では全てがお金によって人間の生き方が変わってしまうようです。

 また貨幣をより多く持っていたとしても一時的な幸福感ではないでしょうか。例えば高額宝くじをあてた人が人生を幸福に送れるかと言うことになりますとそうではないようです。

 また幸福とは人それぞれによって感じ方が違うと思いますが。貧乏でも家族に囲まれた人生を送っている人もそれなりに幸福感を感じているのではないでしょうか。

 本来の経済学は貨幣から始まったのではないと言えますが、例えば物々交換経済という呼び方もあります。また人間の過去の時代では狩猟採集経済という呼び方もあります。

 貨幣が全てであるというような現代思考が誤った考え方ではないでしょうか。私にはそう思われます。
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欠陥を前提に (グッキー)
2011-03-06 22:48:10
こんにちは 通りすがりです。

貨幣を銀行に預けて証券化、減価するのであれば、貨幣保管業が流行りそうですね。
貯蓄が無くなれば、起業、投資はどうなるのでしょう?外国との整合性は?
貨幣の交換、保存機能を分離するのには多くの無理が有ると思います。

人間が作った経済システムである以上、欠陥があることを前提に考えた方が良いと思います(少ないにこしたことはないが)
無理に理想的なシステムを創ろうとすれば、かえって破綻しそうです。
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コメントを頂いていたのを見過ごしていました (縄文ビト)
2011-04-02 09:43:11
>欠陥を前提に (グッキー)
>2011-03-06 22:48:10
>こんにちは 通りすがりです。

 現在一月ほど経過してしまいこの場所に返信しても誰も気がつかないと思いますので新たに本文のほうに書かさせていただきます。

 今まであまりコメントがなかったものですから、ついページを開くのを忘れてしまいまいました。

>貯蓄が無くなれば、起業、投資はどうなるのでしょう?外国との整合性は?

J この問題は非常に大切なことですのでコメント欄ではもったいないような気がいたします。現在私が取り組んでいる「第三の道」に通じるものです。つまり資本主義でもなく、社会主義でもなく、全ての人間が幸福な人生を送ることができる社会が第三の道としての社会造りです。
少し時間がかかりますが書かせていただきます。


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