聖書をモチーフにしたイコン画家として、精力的な活動を続けている堀尾一郎さん(74歳・二科会評議員=愛知県一宮市在住)の個展「ビザンチン・ヘレニズム・トルコの旅」を、名古屋市の電気文化会館ギャラリー西で見てきました。
会場には東日本大地震で大津波の犠牲になった多くの命を追悼する大作も展示されています。
堀尾さんは1981年、コンスタンチノープル(現在のイスタンブール)でイコンに出会って以来、毎年のようにギリシャ、トルコ、スペイン、イタリア、ドイツ、フランス、ロシアなどへ出かけて研究と創作に打ち込んでいます。
今回展に並んでいるのは、昨年夏に出かけたトルコを中心に取材した作品。聖母子像や神殿、遺跡を油彩や水彩、パステル、ガラス絵などで描いた大小の作品約60点を展示しています。
さらに会場には、三陸大津波の犠牲者を追悼する思いを込めて描いた「復活の祈り」「復活の漁師」と題するタテ・ヨコそれぞれ約1・8mの大作2枚も。
堀尾さんは「時代をきちんと記録し、将来に遺していくのは画家として使命だと考え描きました」と話しています。
会期中の25日午後2時からは、自然と歴史と芸術をテーマにしたギャラリートークとコンサートが予定されています。
㊤「復活の祈り」と㊦「復活の漁師」