複数のハーモニカを取り替えて独奏する早川さん
愛知県岡崎市のコンサートホール「コロネット」で21日催された第10回三河地区ハーモニカ発表会で、同業他社の大先輩でその生きざまも学ばされてもらっている早川伸さん(岡崎市在住)が、84歳になった今年も元気いっぱいの演奏を聴かせてくれました。
「75歳からの手習い」で手にした趣味。改めて継続することの素晴らしさを教えられた思いです。
早川さんは元NHK記者。さまざまな地域ニュースを納得のいくまで追いかける姿勢を学ばせてもらったものです。
奥さまを現役時代に亡くし、定年後は庭いじりと大相撲鑑賞やメシより好きな酒の日々でしたが、9年前にハーモニカと出会って少し変わりました。
ポスターを目にして入ったハーモニカ奏者・柳川優子の演奏会で「ハーモニカって、こんな素晴らしい曲を吹けるのか」と感動。すぐさま教室へ。
時に75歳。手離せなかった缶ピー(たばこのピース50本入り)と別れてまでして臨んだ意気込みとは裏腹に、遅々として上達しません。でも、持ち前の粘り強さと先生や教室仲間の励ましで、初級から中級へと進んできました。
この日の発表会で独奏した曲は「桃太郎の鬼ヶ島行進曲」。
曲の途中で複数のハーモニカを取り替えての演奏に、正直言って「大丈夫だろうか」(失礼!)の心配がよぎりましたが、そんな僕を笑うように軽やかで力強いメロディーを聞かせてくれました
所属するハッピーフレンズ岡崎中級土曜会の仲間たちとの二部合奏では「めだかの兄弟」と「お伽噺の三太郎メドレー」を披露、会場の拍手に包まれました。
会場には、共通の友である前豊田市長の鈴木公平さんも訪れ「やるなあ、早川さん。すごい」と感激。
早川さんは「病院通いなどはしていない。薬も飲んでいない。少し耳と目はトシかな、と思うようになったけど・・・」「まずは90歳まで。それ以上のハーモニカ演奏も夢ではない気がする」
励ますつもりで出かけたのに、逆に励まされました。
ご高齢ペアで二重奏
さまざまなハーモニカで四重奏するベテランたち
「ハーモニカ大好き」の園児たちも