海中から伸びた4本のコンクリート柱に支えられた小さな建物。柱の一本に目盛りのプレートが取り付けられ、建物ドアには「検潮舎」とあります。検潮所の観測機器などが入っているようです。高知への旅で立ち寄った高知港で見かけました。
海面は太陽と月の引力による干満だけでなく、津波や地殻変動、風、気温、海流などによって絶えず変化しています。この潮位を電波やフロートによって海面の潮位の昇降をリアルタイムに観測しているのが検潮所です。
この夏は相次いで台風が上陸、大阪湾などでは記録的な高潮に見舞われ、検潮所も大忙しだったことでしょう。
全国にある検潮所は188地点。所管するのは気象庁だけでなく、それぞれの目的によって国土地理院、海上保安庁、国土交通省や自治体の港湾局、港の管理組合など多岐に渡っています。
国土地理院の検潮データは土地の高さ、つまり標高を決める基準になり、国土の面積を決めるデータにもなるのですね。
描いた高知港にある検潮所は気象庁の所管のようです。後方には船などが見えましたが省きました。サイズは10号です。