これは何を描いたのか、分かっていただけますか。
昨年秋、水彩画教室でスケッチ会に出掛けた飛騨・古川の本光寺で目にした木組みの一部です。「これは面白い。長い歳月が生んだ造形作品だ」と、10号で描いてみました。
寺院の建造物に対する知識は乏しいので、木組みのこの部分の名称などは分かりませんが、巨大な柱や重量を分散させる工法のひとつでしょう。
本堂の廊下部分を支える梁のような横木の先端の表面に、何本もの亀裂が入り、無数の凸凹になっています。
これも長い歳月の経過が生み出した経年変化でしょう。ちょうど雨が小降りになり、覗いた日差しに光っています。木組み構造や寺のあちこちに施された組み物など、飛騨の匠たちの結晶に改めて畏敬の念を持ちました。