そんな迷える私が最近すごく改めて感銘を受けて救われた、パナソニック創業者の松下幸之助の言葉です。
「自分に与えられた運命を受け入れて、それを前向きに捉えて適切に生かし、人事を尽くして生きることが大切だ。」
私も各自が自分の与えられた運命(健康か、生まれた家に恵まれたか、勉強が得意か、強いか弱いか、住んでいる地域はどうか、学歴は、どういう仕事に就けるか、職場の人間関係は、イケメンか、年収は、)などのある程度は不可避な自分の人生の流れや境遇を、前向きに捉えて適切に生かすことが必要と思います。
そこで松下さんは自分の人生がいわゆる「成功」したのは、自分で変えられたのは10%か20%で、残りの90%や80%は運命だったと率直には考えていました。
しかし松下さんはいわゆる運命論者ではなく、人生で「人事を尽くして天命を待つ。」様に、なるべく常に最善は尽くしてきたと言っています。
そこで彼は実際に自分の変えられることは10%か20%だが、ベストを尽くすことで、残りの80%や90%の自分の変えられない運命のその光彩が変わってくると書いています。そのあり方が大切だともおっしゃっています。
私は10代、20代の頃は、人生は努力で決まると信じていました。しかしだんだん社会の現実に気がついてきて、努力してもあまり浮かばれない人生に泣いてきた時にこの言葉に出会い、どうしようもない自分の運命を静かに受け入れて、なるべく前向きに考えて、最善を尽くして生きようと励まされました。
また松下さんが言うように「地位やお金よりも、自らの天分を完全に生かしきることが人間的な成功だ」とも深く思います。
ちなみに松下さんが最初の上記の生き方を学んだのは、親が破産して学校にも行けずに病弱だった松下少年が、彼の父親が働いていた盲目の方達の支援の学校の設立者の先生が、彼自身も目が見えず按摩をしながら顧客と信頼を獲得してその学校を作った姿に、励まされて指針にしていた逸話かららしいです。
松下幸之助 著
「運命を生かす」