~モーツァルト:ピアノ独奏曲全集(全63曲)~
メヌエットとトリオ ト長調 K1
メヌエット へ長調 K2
アレクロ 変口長調 K3
メヌエット へ長調 K4
メヌエット へ長調 K5
グラーフのオランダ歌曲による8つの変奏曲 ト長調 K24
ウィレム・ヴァン・ナッサウによるフつの変奏曲 二長調 K25
アレグレットの創作主題による6つの変奏曲 へ長調 K54
メヌエット 二長調 K94
サリエリの主題による6つの変奏曲 ト長調 K180
ヨハン・C・フィッシャーの主題による12の変奏曲 ハ長調 K179
ピアノソナタ第1番 ハ長調 K279
ピアノソナタ第2番 へ長調 K280
ピアノソナタ第3番 変口長調 K280
ピアノソナタ第4番 変ホ長調 K282
ピアノソナタ第5番 ト長調 K283
ソナタ楽章(アレグロ) ト短調 K312
ピアノソナタ第6番 二長調 K284
ピアノソナタ第7番 ハ長調 K309
ピアノソナタ第9番 二長調 K311
ピアノソナタ第8番 イ短調 K310
「私はランドール」による12の変奏曲 変ホ長調 K354
カプリチオ ハ長調 K395
「何から話そうかしらお母さん」による12の変奏曲 ハ長調 K265
ピアノソナタ第IO番 ハ長調 K330
ピアノソナタ第11番 イ長調 K331
ピアノソナタ第12番 ヘ長調 K3312
「楽しいフランソワーズ」による12の変奏曲 変ホ長調 K353
「リゾンは森で眠っていた」による9つの変奏曲 ハ長調 K264
ピアノソナタ第13番 変口長調 K333
8つのメヌエットとトリオ K315a
グレトリーのマーチによる8つの変奏曲 へ長調 K352
ソナタ楽章(アレグロ) 変口長調 K400
幻想曲とフーガ ハ長調 K394
フーガ ト短調 K401
幻想曲 ハ短調 K396
幻想曲 二短調 K397
ヘンデルの手法による組曲 K399
パイジェルロの主題による6つの変奏曲 へ長調 K398
小さな葬送行進曲 ハ短調 K435a
サルティの主題による8つの変奏曲 イ長調 K460
グルックの主題によるIOの変奏曲 ト長調 K455
幻想曲 ハ短調 K475
ピアノソナタ第14番 ハ短調 K457
ロンド 二長調 K485
ソナタ楽章とメヌエット 変口長調 K追加136
アレグレットの主題による12の変奏曲 変口長調 K500
トリオを持つ6つのドイツ舞曲 K509
ロンド イ短調 K511
ピアノソナタ第18番 へ長調 K533
ロンド へ長調 K494
アダージョ 口短調 K540
ピアノソナタ第15番 ハ長調 K545
ピアノソナタ第19番 へ長調 K135&138a
ピアノソナタ第16番 変口長調 K570
デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲 二長調 K573
小さなジーグ ト長調 K574
ピアノソナタ第17番 二長調 K576
アンダンティーノ 変ホ長調 K236
メヌエット 二長調 K.355
グラス・ハーモニカのためのアダージョ ハ長調 K356
「女はたいしたもんだ」による8つの変奏曲 ヘ長調 K613
ロンド ヘ長調 K616
ピアノ:ワルター・ギーゼキング
LP:東芝EMI EAC‐30264~74
これは、ワルター・ギーゼキング(1895年―1956年)が、モーツァルトが生涯で作曲した全63曲のピアノ独奏曲を、合計11枚のLPレコードに収録した全集だ。当時としては録音史上初の画期的なレコード全集であった。モーツァルトは、18世紀の後半に生きていたわけであるが、この頃になると、鍵盤楽器は、それまでの主役であったチェンバロからピアノへと移行しつつあり、その他の楽器も現在我々が目にする楽器とほぼ同じものが普及しつつあった。モーツァルトの時代の前にはピアノは普及しておらず、このためピアノのための作品は残されておらず、モーツァルト時代以降のピアノ作品が遺されているわけである。モーツァルトも6歳にして一人前のピアニストとなり、たちまちモーツァルトという名前は神童ピアニストとして、ヨーロッパ中に知れ渡ることになる。モーツァルトはその頃、「作曲もするピアニスト」という位置づけにあった。モーツァルトの書いたピアノ音楽は、ピアノ協奏曲、ピアノ三重奏曲やピアノ四重奏曲などの室内楽、それにピアノ独奏曲の3つに分類される。このうちピアノ協奏曲は、当時は素人ではほとんど演奏不可能な作品で、このためモーツァルトが生きていた時にはほとんど出版されなかったようだ。ソナタ、幻想曲、メヌエット、アレグロ、変奏曲などのピアノ独奏曲は、当時、上流階級の子女のたしなみとして楽譜が出版された。つまり、モーツァルトのピアノ独奏曲は、ピアノ協奏曲に見られる高い芸術性を有した作品とは異なり、素人が弾きやすい作品が主流を占めている。このため、モーツァルトのピアノ独奏曲は、素人の演奏家向けの作品が主流を占めているが、そのいずれもが卓越した表現力を要求される作品に仕上がっている。このためプロのピアニストだからといって、誰もがモーツァルトの世界を表現できるわけでない。つまり、“モーツァルト弾き”と追われる、プロ中のプロの弾き手によって初めてそれらの作品の真価が引き出されるのである。その一人がワルター・ギーゼキングである。ギーゼキングはよく“新即物主義”のピアニストと言われる。これは、ピアニストの私情を極力排し、楽譜に忠実に演奏することを表す言葉。だからといってギーゼキングの演奏は、堅苦しいものではなく、心のこもった充実した演奏内容となっている。このモーツァルト:ピアノ独奏曲全集での演奏も、楽譜に忠実で、きちっとまとめている。全体を通してロココ調を思わせる演奏で、清々しい感覚が魅力的。一世を風靡した“モーツァルト弾き”ギーゼキングの貴重な録音だ。(LPC)
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