◆自然の襲撃:2011年の太陽嵐
Solar Storm
ディスカバリーチャンネル
9月19日(火)21:00~22:00
9月20日(水)13:00~14:00
9月23日(土) 9:00~10:00
9月24日(日) 0:00~ 1:00
9月25日(月) 4:00~ 5:00
10月31日(火)21:00~22:00
太陽活動の次回の極大は、11年周期的には少し遅れ気味という予想もあります。 拙blog内関連記事
そして、番組解説中では50年周期とされている太陽活動の強弱のサイクルですが、米国立大気研究センター(NCAR)のディクパティ(Mausumi Dikpati)氏が提唱する『太陽ベルトコンベア』説によれば、周期はおよそ40年。早くて30年、遅ければ50年とばらつきがあるのだそう。
・Scientists Issue Unprecedented Forecast of Next Sunspot Cycle
・NCAR model may explain sunspot activity and predict solar storms
ここで50年の数値を取ると、1周期前は1961(昭和36)年前後、その前周期は1911(明治44)年前後となりますが、その頃の太陽活動はどうだったのでしょう?
オーロラ活動に着目すると下記のようになります。(観測地:北海道女満別)
▽日本における低緯度オーロラの記録について
・1961年前後
太陽周期19:1957年3月に太陽活動ピーク
1957(昭和32)年:3月2日、7月5日、6日、9月13日、21日
1958(昭和33)年:2月11日
アラスカ州フェアバンクス上空に現れた皇帝級オーロラ
1960(昭和35)年:3月30日、4月30日、11月13日
特に昭和33年には、
・1911年前後
太陽周期14:1906年2月に太陽活動ピーク
1909(明治42)年:9月25~26日
北海道のみならず、東北、北陸や広島、松山からの低緯度オーロラの観測報告があるそうです。
▽Solar Storm Warning
NASA 2006年3月10日のニュース
▽磁気嵐注意報発令? 太陽の「気象予報」
アストロアーツ 2006年3月24日のニュース
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=soranokiroku-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4004307996&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&lc1=0000ff&bc1=acccf5&bg1=acccf5&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0" align="right"></iframe>◆オーロラによる様々な障害について
(1999年12月の『アラスカ!ALASKA!』に掲載した文章より抜粋、加筆)
太陽活動活発化に伴う磁気嵐は見事なオーロラを見せてくれる反面、トラブルも引き起こします。
宇宙空間を飛行している人工衛星に磁気嵐の電子が当たって影響が出たり、宇宙飛行士には大変危険なので屋外作業は中止になります。(スペースシャトルは飛行高度が低いため、オーロラの中を飛ぶことがあります)
また、地球上でも様々な障害が起こります。
▼停電
オーロラはものすごい放電現象であり、強い磁気嵐が起こると電離層中に数百万アンペアという電流が流れます。これが地表にも電位差を生じさせるために、送電線や石油パイプラインなどにも電流が流れてしまうのです。
オーロラが生じさせる電流は直流に近いので、交流の送電線にその電流が流れると複雑な障害を起こし、例えば変圧器を加熱させたり、発電所の電気回路にノイズが入ってしまい、それで停電になることもあるのです。
確か、前々回の太陽活動ピーク時には、アメリカ東海岸の都市(ニューヨークだったかトロントだったか…記憶が曖昧)が大規模な停電に見舞われたと記憶しています。
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=soranokiroku-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4121012739&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&lc1=0000ff&bc1=acccf5&bg1=acccf5&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0" align="right"></iframe>▼金属腐食
石油パイプラインに電流が流れるとパイプの腐食が進むそうで、パイプラインを流れる電流は常にモニタされているそうです。(多い時には1,000アンペアもの電流が流れることがあるそうですが、触ると感電するのかとか、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」じゃないけれど、パイプラインに火花が散ったりするのかなぁ・・・と、物理に疎い私は変な想像をしてしまふのであります。^^;; 今度物理に詳しい人に聞いて見ようっと。)
もしかすると、地表よりもオーロラに近い飛行機にも影響が出るのではないでしょうか?
▼通信障害
磁気嵐によって電離層の状態(構造)が変化するために、通信障害(短波受信状態)が起こりますし、地磁気を利用して長距離を飛んでいると言われる伝書鳩の事故も、磁気嵐が起きると発生しやすいとのこと。体内コンパスが磁気嵐によって狂わされてしまい、迷子になるのです。
このように磁気嵐やオーロラ情報は、単に「綺麗な物が見られるのかどうか」ということではなく、宇宙での問題や、都市機能が麻痺する恐れがあるために出されている訳です。
電子機器や宇宙開発の発達などが進んだ今日、人類が初めて直面するクライシスの一つであると言えそうです。
参考文献
『オーロラへの招待』
『オーロラ-その謎と魅力』
いずれも赤祖父俊一著
なお、オーロラについての書籍やビデオは『空のBook Shelf』をご参照下さい。
▽太陽・太陽風 50のなぜ
▽太陽・磁気活動・宇宙線に目を向けよう
とっても真面目ですっ!
細かいリンクを引いたりして詳しくまとめられています。
『思えばバカな企画だった』というサイト名で、地球温暖化、ダイオキシン問題などの環境について考えています。
▽2011年に巨大な「太陽嵐」が起きるということがあちこちでいわれていますが、この「太陽嵐」について詳しく書かれたsiteを教えてください。 from Hatena Question
Solar Storm
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10月31日(火)21:00~22:00
50年ごとに巡ってくる太陽の活動極大期。それは太陽風が最もひどい時であり、地球の気象に大きな影響を与える。次の太陽活動極大期は2011…強力な太陽風が地球を襲うまでに、残された時間はあとわずかしかない。
世界最大の都市ニューヨークの市長は、大きな挑戦を受けることになる。チャンスは一度で、リスクは無限大。世界全体が停電に陥るかもしれないなど、太陽嵐の大災害をもたらす可能性と被害…都市は生き残れるのか。
太陽活動の次回の極大は、11年周期的には少し遅れ気味という予想もあります。 拙blog内関連記事
そして、番組解説中では50年周期とされている太陽活動の強弱のサイクルですが、米国立大気研究センター(NCAR)のディクパティ(Mausumi Dikpati)氏が提唱する『太陽ベルトコンベア』説によれば、周期はおよそ40年。早くて30年、遅ければ50年とばらつきがあるのだそう。
・Scientists Issue Unprecedented Forecast of Next Sunspot Cycle
・NCAR model may explain sunspot activity and predict solar storms
ここで50年の数値を取ると、1周期前は1961(昭和36)年前後、その前周期は1911(明治44)年前後となりますが、その頃の太陽活動はどうだったのでしょう?
オーロラ活動に着目すると下記のようになります。(観測地:北海道女満別)
▽日本における低緯度オーロラの記録について
・1961年前後
太陽周期19:1957年3月に太陽活動ピーク
1957(昭和32)年:3月2日、7月5日、6日、9月13日、21日
1958(昭和33)年:2月11日
アラスカ州フェアバンクス上空に現れた皇帝級オーロラ
1960(昭和35)年:3月30日、4月30日、11月13日
特に昭和33年には、
北海道をはじめ、東北、北陸、中部(長野)、関東の各地で観測が報告されている。…とのこと。
朝日新聞と信濃毎日新聞は、それぞれ秋田市と長野市内で撮影したオーロラの写真(もちろん白黒)を掲載し、読売新聞は、新潟大学の分光観測の様子を載せている。また新潟日報は、日本海の北方海上の空に赤く輝く”異常現象”を発見し、火事ではないかと第九管区海上保安本部が巡視船を出す騒ぎとなったことを報じている。
さらにこの日、地球上の広範囲にわたって無線通信障害が起き、欧州では久しぶりに見事なオーロラが現れたという。
・1911年前後
太陽周期14:1906年2月に太陽活動ピーク
1909(明治42)年:9月25~26日
北海道のみならず、東北、北陸や広島、松山からの低緯度オーロラの観測報告があるそうです。
▽Solar Storm Warning
NASA 2006年3月10日のニュース
▽磁気嵐注意報発令? 太陽の「気象予報」
アストロアーツ 2006年3月24日のニュース
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=soranokiroku-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4004307996&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&lc1=0000ff&bc1=acccf5&bg1=acccf5&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0" align="right"></iframe>◆オーロラによる様々な障害について
(1999年12月の『アラスカ!ALASKA!』に掲載した文章より抜粋、加筆)
太陽活動活発化に伴う磁気嵐は見事なオーロラを見せてくれる反面、トラブルも引き起こします。
宇宙空間を飛行している人工衛星に磁気嵐の電子が当たって影響が出たり、宇宙飛行士には大変危険なので屋外作業は中止になります。(スペースシャトルは飛行高度が低いため、オーロラの中を飛ぶことがあります)
また、地球上でも様々な障害が起こります。
▼停電
オーロラはものすごい放電現象であり、強い磁気嵐が起こると電離層中に数百万アンペアという電流が流れます。これが地表にも電位差を生じさせるために、送電線や石油パイプラインなどにも電流が流れてしまうのです。
オーロラが生じさせる電流は直流に近いので、交流の送電線にその電流が流れると複雑な障害を起こし、例えば変圧器を加熱させたり、発電所の電気回路にノイズが入ってしまい、それで停電になることもあるのです。
確か、前々回の太陽活動ピーク時には、アメリカ東海岸の都市(ニューヨークだったかトロントだったか…記憶が曖昧)が大規模な停電に見舞われたと記憶しています。
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=soranokiroku-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4121012739&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&lc1=0000ff&bc1=acccf5&bg1=acccf5&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0" align="right"></iframe>▼金属腐食
石油パイプラインに電流が流れるとパイプの腐食が進むそうで、パイプラインを流れる電流は常にモニタされているそうです。(多い時には1,000アンペアもの電流が流れることがあるそうですが、触ると感電するのかとか、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」じゃないけれど、パイプラインに火花が散ったりするのかなぁ・・・と、物理に疎い私は変な想像をしてしまふのであります。^^;; 今度物理に詳しい人に聞いて見ようっと。)
もしかすると、地表よりもオーロラに近い飛行機にも影響が出るのではないでしょうか?
▼通信障害
磁気嵐によって電離層の状態(構造)が変化するために、通信障害(短波受信状態)が起こりますし、地磁気を利用して長距離を飛んでいると言われる伝書鳩の事故も、磁気嵐が起きると発生しやすいとのこと。体内コンパスが磁気嵐によって狂わされてしまい、迷子になるのです。
このように磁気嵐やオーロラ情報は、単に「綺麗な物が見られるのかどうか」ということではなく、宇宙での問題や、都市機能が麻痺する恐れがあるために出されている訳です。
電子機器や宇宙開発の発達などが進んだ今日、人類が初めて直面するクライシスの一つであると言えそうです。
参考文献
『オーロラへの招待』
『オーロラ-その謎と魅力』
いずれも赤祖父俊一著
なお、オーロラについての書籍やビデオは『空のBook Shelf』をご参照下さい。
▽太陽・太陽風 50のなぜ
▽太陽・磁気活動・宇宙線に目を向けよう
とっても真面目ですっ!
細かいリンクを引いたりして詳しくまとめられています。
『思えばバカな企画だった』というサイト名で、地球温暖化、ダイオキシン問題などの環境について考えています。
▽2011年に巨大な「太陽嵐」が起きるということがあちこちでいわれていますが、この「太陽嵐」について詳しく書かれたsiteを教えてください。 from Hatena Question