マックいのまたのMalt Whisky Distillery

モルト好きで株式公開/上場(IPO)の経営戦略,マーケティング,M&Aを支援する経営コンサルタントのプライベートブログ

美味しいウィスキーのもうひとつの秘密

2013-02-20 13:07:13 | グルメ

シングルカスクの試飲会では、実際にテイスティングをする前に
「シングルカスク」の説明が行なわれました。これも、マニア
垂涎の企画です。

whiskycask-seminar01.jpg

シングルモルトが好きだと仰る方がバーに通ったりするように
なると、そのうちに変わったボトルとか、珍しい銘柄を珍重する
ようになることは、自然なこととしてよくあります。

それは例えば、オフィシャルボトルの12年からスタートして、
17年、20年、25年と単一蒸溜所のバリエーションを試し
たい、あるいは様々な蒸溜所のオフィシャルボトルを試したい
というところから一歩進んで、限定生産の商品を試したい、ボト
ラーズの商品を試したいのと同様に、単一の樽の強い個性に
興味をそそられるのは自然なことでしょう。

そのジャングルの奥地にある秘境のようなところが、シングル
カスク愛好だと思います。私もすっかり虜になってしまっている
と白状します。

whiskycask-seminar02.jpg

ここまで来ると、この先は独自ブレンドしかフロンティアが
残されていませんので、シングルカスク好きこそが通だという
ような雰囲気がありますが、それは落とし穴であって、さらに
ブレンドに進むとか、カスクの個性違いからウィスキーをデザ
インする嗜好に進むというオプションもあると思います。

とはいえ、いかに樽の種類で分類ができたとしても、厳密に
考えればひと樽ひと樽違いがあるわけですから、整理は仕切れず
管理の分野になってくるわけです。

その整理と管理の最大活用が、美味しいウィスキーを作る
もうひとつの要素でしょう。

一般に、スモークやピートの香りとか、シェリーの甘さとかが
個性の代表のように語られることが多いですけれども、味わい
のうち大きな部分を占めるボディやミドルのテイストは、酵母や
樽が作っているからです。

酵母によるバリエーションは作り手だけが知る特権ですが、樽の
バリエーションは、先の整理の知識で素人でも対応が可能になる
はずですので、その引き出しを多く持てると、飲み手の経験値
だけでなく、ブレンダーの基礎素養としても大切な財産になる
と思われます。

whiskycask-seminar03.jpg

セミナーでは、シングルカスクができる工程を教えていただいた
のですが、これは先の管理の知識ですね(笑)

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