春のモルト会1杯目は、さてどうしよう?と少し思案した挙句、
BUNNAHABHAINにしました。BUNNAHABHAINと書いてブナハーブン
と読みます。アイラ島です。熟成年数は40年、アルコール40
度のシングルカスク。
アイラ島ですが、一般に認識されているアイラらしいピーティ
でスモーキーなテイストはほとんどありません。この蒸溜所は
ノン・ピーテッドが基本だからです。
これに決める前にノージングはしませんでしたが、蒸溜所の名を
冠して40年の長期熟成を売りにしているのならば、ノンピート
だろうという読みがあったからでもあります。そしてアルコール
度も40度とスタートには丁度良いと判断しました。
結果として大当たりで、メロウで麦の味がしっかり伝わってくる
本来の意味での「ウィスキー」でした。
ウィスキーというと、クセの強さがウリだったり、シェリー熟
成を高級化の指標に使ったり、はたまたハイボールがなんとか
とか、オヤジの酒とか、素人がいろいろ言う雑音があるわけです
が、密造酒の物語で出てくる洞窟に隠した密造酒を飲んでみたら
熟成が進んでまろやかになっていた、というウィスキーの美味し
さはここにあるわけです。
それが、今や雑音の象徴のようになってしまったアイラモルトの
なかから本当の本物が静かに姿を現したことに感謝して、モルト
の会が始まりました。
感謝!