北海道・余市蒸溜所のウィスキーが「飲みたい!」となった
ので、どれにしようか考えて、これにしました。
ラベルの印字では余市蒸溜所限定となっていますが、仙台に
ある宮城峡蒸溜所でも手に入るでしょう。もっと近くだと、
千葉・柏にある製樽・保存工場でも可能かもしれません(すみ
ません、行ったことがありません)。
ニッカの「原酒」と呼ばれるシングルカスク・シリーズは、
10年、15年、20年、25年の4種類があり、これらの
うち10年と20年はヘヴィーピートのホッグズヘッド新樽、
15年と25年はシェリー樽だと思われますので、本日の1本は
「ピートの効いた新樽モノ」20年熟成です。
ニッカの余市というウィスキーは、このピートの効いた新樽
モノが基本ですが、10年熟成と20年熟成とでは、ピートと
樽香とエステル香のバランスが大きく変わるのが特徴で、
10年では、樽香 > ピート香 > エステル香 (味覚含む)が、
20年では、エステル香 > ピート香 > 樽香 (味覚含む)に
変わります。
両者とも、オーク新樽のウッディでヴァニラな風味がボディの
骨格を作っているのは共通ですけれども、経年によるアルコー
ル度低下にもかかわらず、+10年の熟成で樽風味が後退し
エステル香が前面に出てくるのが興味深いです。
これは、熟成によって樽成分が減る?のか、アルコールが
強くなる?のか、アルコールとエステル香とは全く無関係?
なのか、人間が考える常識的な仮説と実際との大きな乖離が
熟成のひと言で片付けられているし、ロマンティックにいえ
ばマジックだと表現できるし、実際のところ説明が難しい
ポイントです。
こういうのは、ブレンダーとか工場の蒸溜長に聞かないと
分からないことですね。もしその原理が分かったら、ブレ
ンド技術に関して、色々とブレイクスルーしそうです。
個人的には、余市ならヘヴィピート×リフィルカスクの
20年熟成がいいなあ。
あ、間違いなく最高に美味しいですよ♪
感謝!