まき子の酒

日本酒が好き。純米酒が好き。そんな飲兵衛が「母親」になってしまいました。今はムスコを飲兵衛へと英才教育中?!

野菜たっぷり家庭料理 @ 久高(六本木)

2011-03-19 00:32:13 | 日本酒を飲む @ 関東

ふむ。

ふむふむ。

六本木かぁ。

悪くないわ。 というか信じられない。

・・・ってイミフメイな書き出しでスミマセン。
その理由は、この日記のオチにでも取っておくことにして。


「都内で、日曜にやってるお店ってないかな~?」って探していた時に、
池袋は 希紡庵 の、もとやす店主に教えてもらったお店が六本木にある。

“でも、六本木って・・・高そう・・・大皿にチロっとしか乗ってない料理で1000円以上とか。”
そんな偏見を持っていたのだけど・・・

さすが、もとやすさんのご紹介、HPを見る限り、なんかすっごい良さそう。

六本木なのに全然高そうじゃないし(ここで、まず安心)、
野菜料理がとにかく美味しそうで。
しかも、親子でやっててお母さんの手料理とな。

それは、テレ朝本社の道路を挟んで向かい側という立地も良い 久高 (くだか) さん。

もっと、モダンなイメージをしてたのに、すんごい普通な居酒屋さん。

店内に入ると、とってもシンプルな内装で、間接照明が温かい。

入口には、この日の朝採れ野菜と、そのオススメ料理が黒板に。
傍には野菜も添えられてる。
なんかいいなぁ、こういうの。


カウンターと、その後ろにはテーブル席もいくつかあるけど、
店主とお母さんの2人で回せる程度に、こぢんまりとまとまってる感じ。

もちろん、陣取ったのはカウンター。
そこからの眺めが、またイイのだ。

大皿料理が5皿ほど並んでて、どれもこれも、ほんとに野菜メイン。
玉葱だったり大根と浅利だったり、写真にあるのはブロッコリーナムルといろいろキンピラだそう。
どれを頼もうか迷ってしまう~。


ちなみに店長さんは、ガタイのいい優しくて頼りがいのありそうなお兄さん。
ちょびヒゲで、ちょっと伸びた髪に日本手ぬぐいを撒いて、作務衣姿がハマってる。
写真を撮ってもいいか聞くと、快く「いいっすよ!」って言ってくれるし。

最初は 鍋島 純米吟醸 雄町 をいただく。

冷蔵庫に入れてあると思うのだけど、冷たすぎず良い温度だなぁ。
鍋島の旨みが、ちょうど引き出される感じ。


日本酒を頼むと水も出してくれるのだけど、それが仕込水。

この日は 三重錦 の仕込水みたいで、伊賀忍者のイラストがかわいい(笑)。


おつまみは、カウンターに並べられている大皿料理から、
いろんな具材のキンピラ に ブロッコリーナムル 。

ブロッコリーのナムルって面白いよなぁ。
でも、味付けはちょびっとで、ブロッコリーの歯ごたえが楽しめる。
キンピラも、ほんとに“手料理”な優しい味わい。


山和 は新酒のもの。

店長がこの山和の新酒が好きだそうで、毎年いっぱい仕入れちゃうんだそうな。
でも、これが最後の一本、しかも残り少々。 えへ、いただきま~す。


数々のおいしそうな野菜料理のほかに、メニューに「刺身」としか書かれていないのも気になる。
お母さんに聞いてみると「鰆と、しめ鯖と、鮪と、真鯛と、のれそれ、ね」と。

自分が迷う隙もなく、先輩が即答で 「鰆 と のれそれ」 。

鰆は少し火が通っていて半生な感じ。
旬の、のれそれも、たっぷり。


と、料理に日本酒を楽しんでいると、どうやら店内は混雑してきそうな雰囲気。
でも先輩の知人が1人お店に向かっているという。

「入れるかな?」 と、一瞬心配したものの、その時の店長やお母さんの対応も、とっても温かくて・・・
こういう、ちょっとしたお店側の行動というか、気持ちって、ホントに嬉しい。


先輩の知人は「私は食べる役だから!」という心強い方で、この後は、じゃんじゃんお料理を。

「本日の朝採り野菜」 のうち、聞き慣れない のらぼう という野菜料理を注文してみる。

香りゴマ和え になっているのだけど、これ、美味しい!
個人的な感想としては、苦味っぽさは菜の花に近いのだけど、それほどきつくもなく、クセもなく。
感覚的には 菜の花×小松菜 みたいな?!

てっきり、「これも、新しく交配して開発された野菜の一種なのなかな?」と後々調べてみると、
なんと、江戸時代からある野菜で、天明・天保の大飢饉の時にも、活躍した野菜 なんだなぁ。


カウンター上の大皿料理から、もう一品追加。

大根と浅利を炊き合わせたもの だと思うのだけど、大根に出汁がしっかり沁みている。


ちょっと変わった名前の 台湾オムレツ

中にはしっかり炒められて甘みも出ている、アジアンな味付けにされた玉葱・・・
だと思うのだけど、とにかく面白くて美味しい味。


「最近、飲んでないけど、どうなのかな~。」 と言っていた 而今 も頼んでみる。


賀茂金秀 辛口特純 直汲み 生 は、ガツンと酸味のある味わい。



おつまみも、もう少し追加。
日替わりというコロッケが美味しそう、この日はカボチャとひじき。

・・・って。 ひじきのコロッケ~~~?! おもしろ~い!

ほくほくジャガイモにホントにひじきがまざってる。
衣がまた美味しい。


あとは、メニューで面白そうだった 大根が麺になった!たらこパスタ風 と、
さっぱりしたくて ふきのとう 。
 
まさに、大根麺!
素材そのものを生かしつつ、フィットチーネみたいな太さになってて、歯ごたえもなかなか。


ちなみに、一緒に飲んでいたのは、冷たい系がお好きな先輩2人なので、
そっち系のが続いたのだけど・・・

そろそろ温めて飲みたいなぁ~、と店長に聞いて、温めても良さそうなものも出してもらう。

阿部勘 特別純米 に 宝剣 純米吟醸酒未来 。
飲んでるお酒が、目の前にどんどんストックされていく・・・。

不老泉 山廃純米吟醸 も。



クイクイっと飲みっぷりの良い我々に、店長さんが
「メニューには載せてないんですが、2009年の 王禄 磨き80% ってのもありますよ。」 
と、嬉しいお言葉。

飲んでみると、これ、ホントに「80%なの?!」っていう、けっこうキレイな味わい。
確かに雑味っぽいのはあるけど、、、甘み?旨み?がけっこうある。

面白いお酒を、こっそり?教えてくださって、ありがとうございます!


と、すっかり満喫、満悦、初めてだけど、とっても楽しめたな~。
店長さんとも、終盤にやっとお話できたけど、とっても気さくに話してくれる。

店内はとってもキレイなので、新しく見えるのだけど、もうお店を開いて7年だとか。
「いつもは、もっと暇空いてるんですけどね~、今日はなんか混んじゃいましたね(笑)。」と。

お母さんも、ちゃきちゃきとお話してくれる温かい感じで、なんか良い親子なのだ。


1人でもふらっと来れそうな感じのカウンター、野菜料理が美味しいし、六本木なのに高くないし。
こんな立地にあって、すんごい貴重なお店なのでは。

先輩も 「良い店、教えてもらった、、な」 と、喜んでくれて、良かった~。

実は、先輩2人とは、つい先月の2月に最終的に立ち退きを強いられた、三田の「さくら」の常連仲間。
もう、さくらで一緒に飲むことは出来ないから、
ココで、その後のさくらの店長とお母ちゃんについて、とか、今後のことについて話は盛り上がる。

“この先、どうしようかなぁ~”
“さくらみたいに、フラっと寄れるお店、また作りたいけど・・・”
“こんなお店が近くだったら、イイのにね~”

なんて。
途方に暮れた事を言っていた。

でも。

センパイ、ごめんなさい。

この時はまだ、わたし、知らなかったんです。


自分の職場が・・・









六本木に引っ越す事を!!!


知ったのは、3月11日。
まさにあの大地震がおこった直後の職場。

このお台場という孤島から都内へ入れる交通機関は、この日中には復旧しないだろう。
でも、帰るためには、とりあえず海を渡らなければならない。

その海の向こうの陸は・・・煌々と輝く都内のビル群は・・・遥か遠い(涙)。
ここから歩いていかなきゃいけないのかと思うと・・・。

「ホントにこんな孤島やだ!!お台場、最悪!!!」 と、みんなで大文句。

そんな風に“帰りどうする?”と盛り上がっていた時、
同じくお台場が大嫌いな上司が、高まった感情を噴出すかのように、思わずワタシにコソっと。

「次にこんな事があったら、もっと早く帰れるから。 今回だけと思ってガマンよっっ。 六本木よっ。」


・・・・・・はい?!

あ、あのー、ぶちょー、、意味が分からないですけど。 六本木・・・て何が?

と、ぽかーんとしてる自分に、
上司 「実は、決まってるの。次の引越し先。」

ま ま まま ままま ままままま まっっっマジですかぁーーーー?!







とうとう!

大っっ嫌いな孤島のお台場から脱出だぁーーーーー!!!

地震が起きても、3時間で歩いて帰れる距離の六本木だぁ!!
(お台場から都内の陸に上がることの、なんと遠かったことか)


そして、すぐに頭に “ぽん!” と浮かんだのは、直前に飲みに行ってた 久高
なんて良いタイミングで出会えたんだろう(>_<)!

ああ・・・、早く引越ししたい。。
こんなステキなお店の近くが職場になるなんて、もう夢みた!

(というワケで、冒頭の言葉に戻る。)


[和風創作野菜料理 久高(くだか)]
東京都港区六本木6-8-29 シローマンション 1F
03-3408-5066
月~土 17:30 - 23:30
祝日    17:30 - 23:00
定休日 月曜 / 第3日曜 (日曜は不定休なので、電話で確認を)


コメント (22)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« お母さん、ありがとう。でも... | トップ | こんなお店がココに欲しかっ... »
最新の画像もっと見る

22 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ぎろっぽん (てつ)
2011-03-19 09:44:33
六本木!
「ぎろっぽん!」(死語?)。
あ、この言葉流行ってた時、まきちゃんアメリカかな?

もし「六本木一丁目」駅なら、家から一本で通勤できるんじゃ?
返信する
港区民 (KURO)
2011-03-19 10:27:03
おお!同区勤務、同市民同士になりますね(^-^)

さらなる地域密着型お店情報が楽しみです。
返信する
■てつさん (まき子)
2011-03-19 11:31:59
六本木駅でも、
日比谷線に乗り入れてる東横線でも一本で行けるんです~。
まだ正確な場所がわからないんですが、
とにかく今より便利になることは間違いなし!
で嬉しいです~!
返信する
■KURO (まき子)
2011-03-19 11:37:21
ううっ、
じ、じつはお台場の職場でも、
住所だけは、ぎりぎり"港区"なんです。
なのに、この疎外感!

引越し後は、また17時のあの夕焼けこやけの音が聞こえる様になるんでしょうか(笑)。
返信する
六本木ですか、よいですね (でじゃ)
2011-03-19 11:41:29
六本木ヒルズができる前(80年代後半~90年代前半)、六本木に勤務してました。そして、夜は週に数回のペースで飲み歩き。

高くて立派な店もありますが、裏通りには安く呑める店もありました。赤坂や麻布十番にも近いですし、便利なところですね。

安くてうまい酒を呑めるすてきな店を発掘して、教えてくれるのを期待しています!
返信する
■でじゃさん (まき子)
2011-03-19 11:51:18
六本木というと、良いお店はいっぱいあるかもしれませんが、
やっぱり日常飲みするには高いお店ばかりだからなぁ…
と思っていたのですが、
ありました!

安くてうまい酒が飲めるすてくな店、
開拓すれば他にもありそうですね。
返信する
六本木 (エンビ)
2011-03-19 13:16:25
ここで遊んでいたのはもう四半世紀以上前。
当時はディスコもいっぱいあったし、ダーツバーなんて言うのも流行ってた。(ダーツはソフトではありません)

随分変わったろうなぁ。みせの場所も分からん。
でもロアとかはまだあるって聞いてちょっと嬉しかった。
そうか、お台場脱出か!
希望がかなって良かったね。
ところで→の欄のtwitterってあるのはマッキーのツイッターかい?
ふむふむ、何だ?結局東京を脱出したのか?! 笑
相方殿、「東京には帰らん」って言ってるでしょう! 笑
返信する
OH台場! (KURO)
2011-03-19 15:20:32
お~失敬! お台場は港区でしたね(*_*)

うちの会社から見えるのにバスで行くとぐるぐる回って海の上走って行きますからね。非日常的でした。
ガンダムもいたし(^-^)

通勤が楽になりますね。
返信する
よき店 (ざいやん)
2011-03-19 17:16:18
大皿に盛られたのって必ず頼んじゃいます。しかしこの近くに 同級生のラーメン屋があるのですが率直いって…
返信する
六本木 (桜子)
2011-03-19 17:42:19
いいですね~~
職場が六本木。。。
馴染みはないですが、呑み屋環境はいかがなんでしょう?
返信する

コメントを投稿

日本酒を飲む @ 関東」カテゴリの最新記事