初めて巣鴨の駅を降りた。
いっつもテレビなんかで おばあちゃんの原宿 って紹介されてるから、
なんとなく、もっとこぢんまりとした下町っぽいのをイメージしてたけど…
駅ビルはちょーキレイで、すんごい開けてて、商店街もでかーい!!
あ…あなどれん…おばあちゃんの原宿…。
でもま、時間は18時半なのにシャッターはほとんど閉まってたけど(笑)。
で、たぶん昼は、"ころころ" をひいてるおばあちゃんでひしめき合っているであろう
巣鴨地蔵通り商店街を15分ほど歩いていくと…
と…?
あれ?
この辺りのはずなんだけど…もしかして1本奥の路地だったりする?とウロウロ。
でも雰囲気的にあそこだよな…うん、たぶん間違いない。
と目指していたのは、
石神井公園から巣鴨に移転されてからは初訪問の 手打ちそば 菊谷 さん。
この日はお酒の会ということもあって、暖簾を出していないから素通りしちゃった。
で、菊谷さんと会のコラボを組んでくれた酒屋さんが 地酒屋こだま さん。
日本酒が大好きな飲み手が、趣味が高じてお店を開く…というのは何人か知り合いにもいるけど、
酒屋をやる なんて、、、初めてですよ~~!
親の世代からの酒屋を継いで…ではなくて、全くなにも無い所からのスタートなんだもんなぁ。
今回は、
そんなタケさんの酒屋になかなか行けなくて「会いたいな~」と思っていたのと、
菊谷さんも移転してから未訪問だから「行きたいな~」と思っていたのが見事に合致!
自分が座ったのは、お店一番奥の3席だけあるミニカウンター。
(この日は、タケさんの作業場と化す…でもイイのだ(笑))
テーブル席は、6人がけが2つ、4人がけが2つ…かな?!
まだ新しい感じはあるものの、お蕎麦屋さんらしい、いい感じの清潔感。
ちなみに、今回のテーマは、
福島の蕎麦と酒を楽しみ、ちょっとだけ未来を考える会 。
福島の蕎麦を始め、東北の食材を使った蕎麦前と、福島の日本酒も9種類だそう!
乾杯に至るまで、被災した東北への熱い想いを語るタケさんと菊谷さんからは、
今回の力の入れようが伝わってくる。
でも、ながーい挨拶に、飲兵衛なみんなが "うずうず …(笑)。
「みんなそろそろ発狂しそうなので乾杯しましょう!」って自ら "かんぱーい"。
最初のお酒は 会津中将 。
ちゃんとメモってなかったのだけど、夏純ヴァージョンでラベルも爽やか~。
料理は 鶴岡産 だだ茶豆の塩ゆで からスタート。
このだだ茶豆…めっちゃ旨い。ぱくぱく食べちゃう。
湯で加減もそうだし、やっぱり豆自体がイイんだろうなぁ。
あと、この塩ゆでに使われていたり、この後に出てくる天ぷらに合わせる塩がまた旨い!
その名も「伊達の旨塩」。
石巻は万石浦で、山田さんが造ってらっしゃる、
平釜炊きという昔ながらの製法でじっくり煮詰めて結晶させた粗塩なんだそう。
震災の大津波があったにも関わらず、湾の形のお陰なのか、製塩場が奇跡的に無事で、
今もこうして世の中に送り出してくれている。
そんな塩に合わせるべく、最初は天ぷら3品。
まずは、石巻で被災された パプアニューギニア海産の武藤さん から仕入れた
天然無投薬の小海老 。
津波で工場は流されてしまったけど、今は大阪府茨木市で事業を再開されているそう。
で、で、!!
この海老…すんごい旨いんです~~~~~~~~~(>_<)!!!
今、この世の中に出回っている海老が、どれだけ保存料という薬品に浸かってるのか…
工場の現場を見たことがないからわからないけど、 食品加工の工場で働いてる人は
「海老はもう食べたくない」って言いたくなるくらい?!ってホント?!
2品目は福島名物の にしんの山椒漬け …の、さらに 天ぷら 。
柔らか~いにしんと、衣のさっくさく感がまた合う。
山椒の効き加減もよくて、お酒がすすむ~~~。
3品目は 秘境 檜枝岐 の舞茸 。でかい!!!
これも塩で美味しいなぁ~~~。
お酒は、乾杯の後は、
廣戸川
蔵太鼓 生酒
豊国 生 袋取り純米
会津錦 純米酒 すっぺったこっぺった
奈良萬
と続く。
ただお酒を出すだけじゃなくて、1本1本、タケさんが熱~~~く、
そして長~~~く(そのコメントは要らないって?!(笑))語ってくれる。
でも聞いててもとっても面白いから、飲み手の皆さんもしっかり聞いてる。
ちなみに「すっぺったこっぺった」とは、会津弁で「つべこべいわねぇ!」って意味らしい。
"美味しいんだからつべこべ言ってねぇで飲め!" みたいな感じ?!
開けたてでまだ固いお酒は、
出す前にこうして空気に触れさせて味を良くしてくれるのもありがたい。
これだけでもだいぶ違うかも。
ぬか漬けの盛り合わせ 。こういう漬け物、いいですね~~♪
で。
普通は蕎麦といったら最後に食べるものだけど、この日は中盤に出してくれるのだ!
(蕎麦屋でのお酒の会で、中盤でに蕎麦を出すのは、さいとうさんがはしり?!)
蕎麦についても熱く語ってくれる菊谷の店主さん。
この日は2種類の唎き蕎麦を楽しませてくれるということで、
最初は 会津のかおり(下郷町 在来選抜育成種)十割そば 。
山葵の代わりとして出してくれた薬味の説明を失念(>_<)。
香り豊かでコシもあって…これが "福島らしい" っていうのかなぁ、おいしー!
もう1つは
門外不出!檜枝岐 在来石臼手挽き粉ブレンドの外一 。
切ってから一晩寝かせたり、
十割ではなく、敢えて外一っていうのは菊谷さんの蕎麦への追求?!
うどんを寝かせる…っていうのは聞いたことがあるけど、蕎麦でもやるんだなぁ。
こちらの方が色は自分好み♪
粒々感が十分にあって "蕎麦丸ごと食べてます" 感がいいなぁ~~~。もちろん香りも。
味はどっちが好み?と聞かれたら、迷っちゃうけどやっぱりこっち♪
続いてお酒は 辰泉 山廃仕込 コシヒカリ 。
これは温めたらおいしそ~~~!
タケさん曰く
「まずは一通り飲んでもらって、その後、飲みたいお酒を回します。お燗もしますから!」と。
8つめのお酒は 弥右衛門 。
うう~~~早くお燗が飲みたくなって来る。
だって、この後は、もうお酒の良いアテが続々登場!なんだもの。
鯖の薫製 チーズのかえし漬け 蕎麦味噌 わさび味噌 いぶりがっこのチーズ和え 。
鯖の薫製が驚きな旨さ!!!
その他のちょびちょびおつまみは、最後までチビチビ…っといただけるから嬉しい。
でも "驚き" という意味では、これは本当にびっくり。
会津の馬刺とレバ刺し が、真っ赤っかーーーー!!!
馬刺といったら、熊本とかのサシの入ったものを思い浮かべるけど、
この色を生で見て、カルチャーショックを受けてしまった。
しかも、うんま~~~いんです(>_<)!!!
「大トロみたいなサシの入った馬刺が口の中でとろける~」…とかも良いのだけど、
この "肉肉しさ" は感動ものです。
うぅ…食べれて良かった(涙)。
まだまだ料理は続き、檜枝岐産 岩魚 甘露煮 。
「これ、岩魚?」って思えるくらい美味しい。
頭も骨も尻尾もすんごい柔らかくて、ぜ~~~んぶ丸ごといただき!
さてさて。
最後の9つ目のお酒は………
Snow drop という曙酒造さんのお酒。
お酒…というか、日本酒ではなく ヨーグルトリキュール ですとな!!
ううーーー甘いお酒は苦手な自分…ちょびっとだけいただきマス。
が、はいゴメンナサイ。
曙酒造さんだったら、普通に 天明 の方が好き~~~~(>_<)。
とはいえ、こういうアテじゃなくデザートと一緒だったら美味しく飲めそう。
この後は、ようやくお酒リクエスト&お燗タイム♪
で、まだ料理も出て来るからスゴイ。
檜枝岐の郷土料理 はっとう2種 。
初めて聞くし食べる "はっとう" 。
食べてみると、蕎麦掻きを、もっとぷるぷるした感じに似ている。
作り方は色々あるみたいだけど、基本の原料は そば粉+米粉 なんだそう。
その昔、凶作で檜枝岐の農村に視察に来たお役人が食べたら、
「こんな美味しいのを普段食べてたのか!今後はハレの日しか食べちゃイカン!」
と "御法度" がでたことから、"はっとう" と言われるようになったんだそう。
(多少、私の感情込みの解説(笑))
最後の料理は ざくざく煮 。
これは会津料理の中でもとってもメジャーな こづゆ を、菊谷さんがアレンジしたんだそう。
(本当のこづゆは、入れる定番材料なんかもあるんだそう…こちら参照)
なにはともあれ、
こ~~んなに沢山の美味しい料理とお酒を出してくださって、
菊谷さんと地酒屋こだまさんには感謝です。
最後には、菊谷さんで料理長を努めている林さんのご紹介も♪
なんだか…顔がすごい腫れてると思ったら、
脳●そ見えちゃうくらいな怪我をしたばかりだそうなのに、
頭にテープを貼りつつ元気に仕込みから料理まで頑張ってくださいました(>_<)。
ちなみに、最初のにしんの天ぷらは、林さんスペシャルだそうで…♪
今後の活躍を応援しています!
それにしても、やっぱ、蕎麦屋で日本酒の会をやるなら、
少量でも良いから、今回みたいに中盤に出してくれると、
蕎麦の味わいがしっかり楽しめるからイイな~~♪
(そうじゃない人も居るかもしれないけど…)
とっても楽しくて熱いひとときをありがとうございました!
[ 手打ちそば 菊谷 ]
東京都豊島区巣鴨4-14-15
03-3918-3462
11:30~21:00(中休み無し♪)L.O. 20:30
定休日: 火曜日
★火曜日が、祝日や「4」のつく日は営業して、
翌週の月曜に振替休業となることがあるそうなので、
やっぱり行く際はご連絡を…。
全面禁煙
ぬか漬の赤とオレンジはパプリカでしょうか?福島宮城早く復興が軌道に乗るといいですね。
そこで林さんの工夫で天ぷらにアレンジされたものです。
炙って食べるのもおいしそうですね♪
赤とオレンジはパプリカです。
震災が終わったあと、人の記憶から薄れがちですが、
こうやってちょこちょこと活動をしてくれる人たちが
今もいっぱいいるので、ありがたいですね。
その時々に合わせて、
おつまみも仕込んでくださるんでしょうね~。
今回の会津の馬刺しも現地から取り寄せたそうで、
ほんと~においしかったです。
そうだね、曙さんはフツーの天明の方がよかったよね。(^^;
いつものことながら、素敵な文章にしてくださりありがとうございました。
今後も暑苦しさ全開で参りますので(笑)よろしくお願いします♪
でも、相変わらずパワフルで、とっても楽しかったです!
いやーあれくらい熱くないとタケさんじゃーないっすよ(笑)。
メモってなくても、タケさんの言葉がいっぱい印象に残ってます♪
ちょこだまも行きたいな~~~~。
行ける店が増えたよ
タバコやめると、味が美味しくかんじられるようになる、
ってホントっすか?!
12月になると江戸川のお酒屋さんで
お取り寄せしてくれるから頼んでましたが
去年はお取り寄せ中止になってて・・・・
もう会津の馬刺しは食べられなくなってるのかな?
と思っていたから、この情報はうれしいのだ。
こ~~~んな赤身しっかりで美味しいなんて知らなかったよ~(汗)。
でもまだ入手困難なのかなぁ…
この日も「幸いな事に、会津から馬刺が届きました」
って店主さんも言ってたから…
でもお取り寄せできるならしたいよね♪♪