「 晩秋の女神湖 」 撮影者知らず
三題噺のお題の様なタイトルだが、このコロナの大流行によって様々な災いが
身近な人間社会に起こっているという。そのうちの一つがこの噺である。
この情勢下ではどうしても人との交流が互いに皆が激減しているという。
そのためにうつ病患者が増えているそうだ。人間は交流がなくなり、人と会うこと
の刺激がなくなる、会話も談笑もない、感情の揺れ等がなくなると、ウツになり
やすいと言う。特に高齢者は、コロナに罹りやすく、罹ると重症化してしまうと
言われるので、勢い外出や人に会うのを極端に控える傾向なので、一層心配で
あるという。
高齢者のうつ病は認知症との判別が難しく、とかくその発見が遅れてしまうのでと
危惧されている。そうすると当然ながらその治療が難しくなってしまう。
若い人のウツは、悲哀感とか無気力とかで、考えることが億劫になるという。
老人のそれは、体の不調と心の不調が重なって発見も治療も難しいと言われる
「仮性認知症」の形が多いという。ウツなのに認知症的な症状が現れるそうだ。
忘れると言うことに例を取ってみると、認知症(アルツハイマーの例で)は
物忘れ自体を認めず、取り繕うとする。
ウツでは、忘れることが気になり心配になる、考えることが億劫になって、分からない、
知らない、聞いてないと言うセリフが多くなるという。
認知症はゆっくり進行で目に付きにくい。一方でウツは何かの切っ掛けやストレスで
短期間に出てくるので案外目に付きやすい。
その症状は、好悪の感情が強くなり自分の周りや人を、或いは特定の一部を忌避する、
そのくせ他人や周りの事に無関心になったり、被害妄想になったり、己の事だけしか
考えなくなり、そこに食欲不振、睡眠障害等が現れるのが特徴だそうだ。
何だか心当たりがありそうですね。私は食欲だけはまだあるからまだ大丈夫かな?
このウツの治療法は、現在の環境を変える事と症状緩和させる薬剤だそうだ。
一般的に出来る治療法では、極力孤立感を和らげるため、人間関係ならその対象との
軋轢を(その人の勝手な思い込みの場合が多いのだが)薄めるため、逆に人との関わり
合いを増やす、周囲の人に支えて貰う事、話しかけて貰うこと、そして自分でも意識的に
話しかけてみる事だという。
これによって回復の難しい認知症とは異なり、案外容易に心身状態のウツが改善するらしい。
私がこんな事に関心を持ったり気にしたり、自分の事にもそうだが周りの人の心を心配したり、
関心を持つのは、ウツではないような気がするが、もう一つの例である認知症の方に近いの
かも知れない。
コロナさえなければ、こんな症状に陥ったり、悩む人はなかったのにとコロナが恨めしい。
コロナに負けまいという気を強く持つことだろう。