『 10月最後の夕焼け 』河津 米子さん 撮影
最近では病院へ行くのもとても億劫で、もうどうでもいいやという感じである。
倒れるとか、救急車の厄介になる様なケースは別として、一寸痛い位や気持ち悪
い位は、そのまま我慢してしまおうかと思ってしまう。
コロナが流行ってから余計そんな気持ちになってしまう。
「今日は調子が良いから病院でも行くか!」とか「待合室は元気な老人の社交場だ」
なんていう笑い話があるが、自ら病院へ行く気力、思考力、体力が有るうちは、まだ
まだ大丈夫なのかも。
2年前だったか、市民成人検診で胸のレントゲンで要精密検査になって以降、2~3ヶ月
に一度の検査診察が始まって、新たに私の病院医院行きの数々のスケジュールの中に
それが加わった。今日がその日だった。
待合室は相変わらず元気そうな老人で一杯、元気のなさそうとか、如何にも病人といった
ションボリしている人はチラホラだった。
隣の科の待合室には偶然鳥居さんが居られた。さっき袋を外して貰ったと爽やかな顔だった。
頑張れ87才! カムバックも近いかも。
最近の傾向で、大病院は町医者からの紹介状有りの患者を原則としており、薬のために
通院とか、経過観察で変化なく継続している、緊急ではない等の患者は逆に町医者へ
シフトしているようだ。
知人が言うには、そうした患者に通院されては混雑するばかりで、この病院はお金に
ならない患者は診ない方針なのだと怒っていた。
確かにその知人も私もそうなのだが、心臓病で通っていた患者にとっては特に残酷で、
何時又発作が起きるかという不安が、3ヶ月に一度でもいいから専門医に診て貰うこと
によって精神的に救われているわけだ。
聴診器も当てない胃腸専門の医者に心臓まで委ねていて大丈夫かという不安が大きいのだ。
又倒れたらと言う心配が病院への不満になって表れるようだ。
私も何度目かのステント留置のあと、数回の検査診察で異常なしが続いたら、近所の掛かり
付け(糖尿の専門医院だが)に薬だけは貰って続けてくださいと放り出された。
現在時々の息切れ胸痛や不快の症状が出てきたのだが、また一から行くのも面倒で不安を
抱きながらも過ごしている。又戻るには紹介状か救急車だそうだから嫌になり困惑し不安である。