『 八ヶ岳「硫黄岳」山頂 』
森川 由美子さん 撮影
自民が先日の選挙の結果で、何年ぶりかで過半数割れをした。
待望と言えばそうだが、いざそうなるとスムーズな国会運営が出来るのか、政治は回るのか、
政策は決められるのか、あらゆる停滞が発生するのでは、と言う不安が起こってくる。
仮に野党がうまく連合出来て政権を奪還したとしても、経済面、外交面でうまくいくのかと
心配は大きい。建前論や理想論、信念主義主張と称した頑固な己の党への偏った執着心は、
妥協を知らぬ彼らは一見強いようだが、理想を掲げた政策は一皮むけば空論の様に見えて
仕方がない。特に外交や国際問題では、その力や経験に大きな弱点があるだろう。
石破首相も自民の不利を感じ取って、ただ選挙での勝利、議員数の維持拡大のために目がくらみ、
人気取りでやった公認取り消しと比例との重複なしということや、さらに危うしとみてか非公認者
への2千万支給と言う策に出たのだろうが、これが決定的な戦術の誤りで致命的なミスだったようだ。
自公の敗北は確かだった。甘利、下村、高木氏などと言った大物が落選。
しかし萩生田、西村、世耕氏と言った裏金の張本人の大物が、さらには麻生氏なんていう派閥政治の
中心人物等がトップ当選している。
今回で国民は一歩進んだとは言えるが、依然として有力者であり名門であり、地盤や金力、そして
全国的に有名でとか、元大臣とかの肩書には我々は弱いというのを証明してしまった。
彼等が平然と胸を張るのを見ていると悪い奴ほど強いものだと思わざるを得ない。
ちょっと良心が残っている様な一部落ちた人達がなんだか気の毒になってくる。
平然,傲然と胸の張り方が弱かったのか、悪に徹しきれなかったのかも知れない。
悪に徹したものほど強いものはないというが、実感させられた。
これからは自民の無所属への一本釣り、野党への連携合同依頼が激しくなるのだろう。
相変わらず野党は己のことばかりのようだから、辛うじて過半数を確保なんて顛末で、
次の内閣、次の政治が始まるのだろうか。
それでも従来の大多数の与党では、多数決と言う民主主義の天下の宝刀も、余り国民への貢献を
しなかったが、与野党拮抗と言う事になれば、これは大きな政治の改善になるのだろう。