これは1960年代に出版された同名の本を映画化したもの。
あまりに残酷な描写からポーランドでは発禁書に指定されている。
ナチスから逃れるためひとり疎開させられた少年が行く先々で迫害されるという話だが、上映の途中で席を立つ人が多かったというのも頷ける作品。
出てくる人間がみな暴力的で動物にも人にも情け容赦なく、絶望的な気持ちになる。
映画の中にこのタイトルを象徴する場面が出てくるが、自分と異なるもの、異質なものを攻撃し排除する行為は生き物に等しく備わっているものなのかとやりきれない思いにさせられる作品だった。