日航ジャンボ機が御巣鷹山に墜落して、500人以上の命が犠牲になってから、もう20年経つのかぁ。
さすがに当時の記憶は残っていて、強い衝撃を受けたのを覚えている。
あの当時は子供だったから、たくさんの人が亡くなった、ひどい事故だった。という印象だけが強く残っていた。
そして墜落事故から十数年たった頃に読んだのが、山崎豊子さん著「沈まぬ太陽」という本だった。
文庫本で全5巻くらいだったかな?一冊ずつも分厚くて、全部あわせるとかなりの長編なんだけど、読み出すと止まらなくなって、かなりのスピードで読みきってしまった。
おもしろい・・・というと題材が題材なだけにアレだけども、山崎さんの技量がすごいんだと思う。ぐいぐい読み手を引っ張っていく迫力に圧倒されて、長さを感じる間もなく読み終わっていた。
本自体はずっと昔に出ているんだけども、全然古くない。さすがにベストセラー作家。
主人公は航空会社の社員でモデルが実在する。つまり実話に基づく。
その正義感あふれる活動ゆえに会社から疎まれてアフリカに飛ばされる、彼の波乱の人生を追った物語だ。
航空会社名も登場人物名も、全て偽名を使っているが、その内容はずばり御巣鷹山墜落事故と、航空会社の黒い裏側を追及したものになっている。
当時、日航はこの連載の載った雑誌を機内からはずしたというエピソードが、象徴的だ。
墜落事故直後のくだりは、よくこれだけ取材できたなと思うほどリアルで悲惨で生々しい。「遺族世話係」になり、現場で親身に遺族達に接する主人公や社員達、それに、多分一番責任を感じただろう整備士達と、自分の椅子を守ることしか考えない会社のトップ達の対比がとても悲しかった。
この主人公に限らず、現場で遺族の悲しみや怒りを引き受けた社員の中には、毎年この時期に山に登って慰霊する人達もいるらしい。
計らずも「加害者」の立場になってしまった人達にも2通りの生き方ができるということを、この本は教えてくれる。
遺族の方々と和解できるのはどちらの人達かは・・・まぁ、書くまでもないって感じだけども・・・
ところであれから20年。航空業界はあの教訓を活かせているんだろうか?
そうはとても思えない。相変わらず事故が絶えていない。現場で働く従業員達は、勤務状況の改善を求めて会社と戦っている。航空会社のトップは経費削減のことばかり考えている。
こんな現状では、いつまた大惨事が起こるかわからないね・・・
犠牲になられた方々のご冥福をお祈り申し上げます・・・
さすがに当時の記憶は残っていて、強い衝撃を受けたのを覚えている。
あの当時は子供だったから、たくさんの人が亡くなった、ひどい事故だった。という印象だけが強く残っていた。
そして墜落事故から十数年たった頃に読んだのが、山崎豊子さん著「沈まぬ太陽」という本だった。
文庫本で全5巻くらいだったかな?一冊ずつも分厚くて、全部あわせるとかなりの長編なんだけど、読み出すと止まらなくなって、かなりのスピードで読みきってしまった。
おもしろい・・・というと題材が題材なだけにアレだけども、山崎さんの技量がすごいんだと思う。ぐいぐい読み手を引っ張っていく迫力に圧倒されて、長さを感じる間もなく読み終わっていた。
本自体はずっと昔に出ているんだけども、全然古くない。さすがにベストセラー作家。
主人公は航空会社の社員でモデルが実在する。つまり実話に基づく。
その正義感あふれる活動ゆえに会社から疎まれてアフリカに飛ばされる、彼の波乱の人生を追った物語だ。
航空会社名も登場人物名も、全て偽名を使っているが、その内容はずばり御巣鷹山墜落事故と、航空会社の黒い裏側を追及したものになっている。
当時、日航はこの連載の載った雑誌を機内からはずしたというエピソードが、象徴的だ。
墜落事故直後のくだりは、よくこれだけ取材できたなと思うほどリアルで悲惨で生々しい。「遺族世話係」になり、現場で親身に遺族達に接する主人公や社員達、それに、多分一番責任を感じただろう整備士達と、自分の椅子を守ることしか考えない会社のトップ達の対比がとても悲しかった。
この主人公に限らず、現場で遺族の悲しみや怒りを引き受けた社員の中には、毎年この時期に山に登って慰霊する人達もいるらしい。
計らずも「加害者」の立場になってしまった人達にも2通りの生き方ができるということを、この本は教えてくれる。
遺族の方々と和解できるのはどちらの人達かは・・・まぁ、書くまでもないって感じだけども・・・
ところであれから20年。航空業界はあの教訓を活かせているんだろうか?
そうはとても思えない。相変わらず事故が絶えていない。現場で働く従業員達は、勤務状況の改善を求めて会社と戦っている。航空会社のトップは経費削減のことばかり考えている。
こんな現状では、いつまた大惨事が起こるかわからないね・・・
犠牲になられた方々のご冥福をお祈り申し上げます・・・