
【戦う場所を選ぶ】4809
小西史彦(ふみひこ)氏の心に響く言葉より…
「戦う場所」を選ぶ…。
これは、生きていくうえで非常に重要なことです。
国レベルで「戦う場所」を変えるのは、たしかに大きな決断です。
誰もができる決断ではないかもしれません。
だけど、コトの大小は問わず、私は常に「戦う場所」を選ぶことを意識してきました。
なぜなら、「持たざる者」が活路を見出すためには、絶対に必要なことだからです。
たとえば、「青年の船」に応募したときもそうです。
明治100年を記念する一大国家プロジェクトでしたから、応募者が殺到することは容易に予想できました。
だから、私は住民票を東京都から石川県に移すことにしました。
都道府県ごとに選考することになっていたので、どう考えても東京の倍率がいちばん高くなります。
そこには、私のような平凡な男にチャンスはない。
「戦う場所」を生まれ故郷の石川に変えるべきだと考えたわけです。
これが見事に当たりました。
私は東京で日米会話学院に通っていましたが、石川県に英会話を本格的に学んでいる人はほとんどいませんでした。
だから、トップの成績で選考されることに成功。
英会話を学んでいる人が多い東京では、こうはいかなかったでしょう。
もしかすると、「ずるい」と思う人もいるかもしれませんが、あくまでもルールの範囲内。
「ずるい」のではなく、「戦略」をもって戦ったというべきでしょう。
私という人間に変わりはないけれど、「戦う場所」を変えれば結果は変わる。
同じ努力をしても、「戦う場所」によって人生には天と地の差が生まれるのです。
では、「戦う場所」をどう選ぶべきか?
これは、状況次第で変わりますから、一般論として語るのは難しい。
それでも定石はあります。
まず考えるべきなのは、「人が多い場所は避ける」ということ。
先ほどの住民票もそうです。
競争相手の多い東京ではなく石川で戦えば、成功確率が上がるのは当然のことです。
日本を飛び出して、マレーシアに渡ったのも同じです。
当時は、海外旅行をするのにも大金が必要な時代。
海外に移住する日本人などきわめて稀でした。
しかし、だからこそチャンスがある。
「たしかに、資金もなく特別なコネクションもない私が、マレーシアに根を張るのは容易なことではないことはわかっていました。
しかし、それに成功すれば、マレーシアにおいて日本とのコネクションをつくることができる希少な存在になることができる。
日本のなかにいれば平々凡々たる存在であったとしても、マレーシアでは唯一無比の存在になれる可能性があるのです。
ところが、私が見るところ、この定石を打たない人が多い。
むしろ、逆の手を打つ人ばかりだ。
「寄らば大樹の陰」でしょうか、人が群れている場所についていく人が多い。
たとえば、就職活動。
相変わらず人気企業ランキングに名前を連ねる大企業をめざす人が多いようです。
しかし、競争相手が多いのだから、苦戦するのは目に見えている。
運よく勝ち抜いても、大企業だから社内での競争も激しいでしょう。
唯一無比の存在になるのが難しいのは、いわば当然の帰結。
“群れ”のなかで生きるのは、 実は難しいことなのです。
もちろん、大企業を否定するわけではありません。
私が言いたいのは、なんとなく群れるような生き方をすべきではないということ。
世界は広い。
誰でも、自分が有利に戦える「場所」はあるのです。
だから、まずは、できるだけ広い視野をもって、「戦う場所」を探してみるべきです。
そして、間違ってもいいから、自分の意志で「戦う場所」を決めてみるのです。
なにも、私のように「国」を変える必要はありません。
これから就職するという人であれば、安心できそうだからという理由で大企業をめざすのではなく、魅力を感じる分野のベンチャー企業に飛び込んでみるのがいいかもしれない。
すでに企業で働いている人であれば、誰も手を挙げたがらないリスクの高い新規事業にチャレンジしてみるのがいいかもしれない。
いや、もしかしたら、誰もがやりたがらない地味な仕事を、自ら買って出てコツコツやり続けるのがいいのかもしれない。
それは、まさに人それぞれ。
自分自身で選び取ることです。
とにかく、まず“群れ”から離れること。
世の中の多数派と同じ選択をすることで、安心を得ようとするのではなく、自分の意志で「戦う土俵」を選び取ることです。
そして、 そこで全力で戦うことが、自分の人生を切り拓く第一歩なのです。
《まず、“群れ”から離れる》
『マレーシア大富豪の教え』ダイヤモンド社
https://amzn.to/3kRnyaA
孫子の兵法の基本的な考え方は二つあるという。
一つは「戦わずして勝つ」。
もう一つは「勝算なきは戦わず」。
つまり、戦わずして勝つことが、上の上の戦術であり、勝ち目がなかったら戦わない、ということだ。
現代の市場において、戦わずして勝つ最大の方法が、競争がないところで戦うこと。
それはたとえば、スポーツにしても、日本の中では、ほとんど知られていないようなマイナーな競技で戦えば、日本の第一人者になれる可能性はある。
しかしテレビで放映するようなメジャーな競技、サッカーや、野球、ゴルフなどで、プロとして活躍しようとしたら、そこには大変な才能と努力が必要となる。
競争のない市場(フィールド)のことを「ブルーオーシャン」という。
ブルーオーシャンとは、「のどかな青い海」のことで、未開拓の市場のことを言う。
反対に、競争相手がひしめき合う厳しい市場のことを「レッドオーシャン」という。
レッドオーシャンとは、「血で血を洗うような真っ赤な海」のこと。
戦う場所を選ぶこと。
そして、群れから離れ、人と同じことをしないこと。
自分の人生は自分で切り拓きたい。
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小西史彦(ふみひこ)氏の心に響く言葉より…
「戦う場所」を選ぶ…。
これは、生きていくうえで非常に重要なことです。
国レベルで「戦う場所」を変えるのは、たしかに大きな決断です。
誰もができる決断ではないかもしれません。
だけど、コトの大小は問わず、私は常に「戦う場所」を選ぶことを意識してきました。
なぜなら、「持たざる者」が活路を見出すためには、絶対に必要なことだからです。
たとえば、「青年の船」に応募したときもそうです。
明治100年を記念する一大国家プロジェクトでしたから、応募者が殺到することは容易に予想できました。
だから、私は住民票を東京都から石川県に移すことにしました。
都道府県ごとに選考することになっていたので、どう考えても東京の倍率がいちばん高くなります。
そこには、私のような平凡な男にチャンスはない。
「戦う場所」を生まれ故郷の石川に変えるべきだと考えたわけです。
これが見事に当たりました。
私は東京で日米会話学院に通っていましたが、石川県に英会話を本格的に学んでいる人はほとんどいませんでした。
だから、トップの成績で選考されることに成功。
英会話を学んでいる人が多い東京では、こうはいかなかったでしょう。
もしかすると、「ずるい」と思う人もいるかもしれませんが、あくまでもルールの範囲内。
「ずるい」のではなく、「戦略」をもって戦ったというべきでしょう。
私という人間に変わりはないけれど、「戦う場所」を変えれば結果は変わる。
同じ努力をしても、「戦う場所」によって人生には天と地の差が生まれるのです。
では、「戦う場所」をどう選ぶべきか?
これは、状況次第で変わりますから、一般論として語るのは難しい。
それでも定石はあります。
まず考えるべきなのは、「人が多い場所は避ける」ということ。
先ほどの住民票もそうです。
競争相手の多い東京ではなく石川で戦えば、成功確率が上がるのは当然のことです。
日本を飛び出して、マレーシアに渡ったのも同じです。
当時は、海外旅行をするのにも大金が必要な時代。
海外に移住する日本人などきわめて稀でした。
しかし、だからこそチャンスがある。
「たしかに、資金もなく特別なコネクションもない私が、マレーシアに根を張るのは容易なことではないことはわかっていました。
しかし、それに成功すれば、マレーシアにおいて日本とのコネクションをつくることができる希少な存在になることができる。
日本のなかにいれば平々凡々たる存在であったとしても、マレーシアでは唯一無比の存在になれる可能性があるのです。
ところが、私が見るところ、この定石を打たない人が多い。
むしろ、逆の手を打つ人ばかりだ。
「寄らば大樹の陰」でしょうか、人が群れている場所についていく人が多い。
たとえば、就職活動。
相変わらず人気企業ランキングに名前を連ねる大企業をめざす人が多いようです。
しかし、競争相手が多いのだから、苦戦するのは目に見えている。
運よく勝ち抜いても、大企業だから社内での競争も激しいでしょう。
唯一無比の存在になるのが難しいのは、いわば当然の帰結。
“群れ”のなかで生きるのは、 実は難しいことなのです。
もちろん、大企業を否定するわけではありません。
私が言いたいのは、なんとなく群れるような生き方をすべきではないということ。
世界は広い。
誰でも、自分が有利に戦える「場所」はあるのです。
だから、まずは、できるだけ広い視野をもって、「戦う場所」を探してみるべきです。
そして、間違ってもいいから、自分の意志で「戦う場所」を決めてみるのです。
なにも、私のように「国」を変える必要はありません。
これから就職するという人であれば、安心できそうだからという理由で大企業をめざすのではなく、魅力を感じる分野のベンチャー企業に飛び込んでみるのがいいかもしれない。
すでに企業で働いている人であれば、誰も手を挙げたがらないリスクの高い新規事業にチャレンジしてみるのがいいかもしれない。
いや、もしかしたら、誰もがやりたがらない地味な仕事を、自ら買って出てコツコツやり続けるのがいいのかもしれない。
それは、まさに人それぞれ。
自分自身で選び取ることです。
とにかく、まず“群れ”から離れること。
世の中の多数派と同じ選択をすることで、安心を得ようとするのではなく、自分の意志で「戦う土俵」を選び取ることです。
そして、 そこで全力で戦うことが、自分の人生を切り拓く第一歩なのです。
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孫子の兵法の基本的な考え方は二つあるという。
一つは「戦わずして勝つ」。
もう一つは「勝算なきは戦わず」。
つまり、戦わずして勝つことが、上の上の戦術であり、勝ち目がなかったら戦わない、ということだ。
現代の市場において、戦わずして勝つ最大の方法が、競争がないところで戦うこと。
それはたとえば、スポーツにしても、日本の中では、ほとんど知られていないようなマイナーな競技で戦えば、日本の第一人者になれる可能性はある。
しかしテレビで放映するようなメジャーな競技、サッカーや、野球、ゴルフなどで、プロとして活躍しようとしたら、そこには大変な才能と努力が必要となる。
競争のない市場(フィールド)のことを「ブルーオーシャン」という。
ブルーオーシャンとは、「のどかな青い海」のことで、未開拓の市場のことを言う。
反対に、競争相手がひしめき合う厳しい市場のことを「レッドオーシャン」という。
レッドオーシャンとは、「血で血を洗うような真っ赤な海」のこと。
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