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主語を「私」から「相手」へ 人の心に灯をともす 5583より 写真はMさんからいただいたプレゼントで...

2024年01月10日 | 
【主語を「私」から「相手」へ】5583



茂木健一郎氏の心に響く言葉より…


コロナ禍に参加した脳科学の学会で、画期的な研究が発表されました。

その研究とは、脳の中には「利他性」をもとに価値がつくられる回路があるというものです。

研究者たちは「ブレインコイン」と名づけました。


ブレインコインの回路は、「頭頂葉」「前頭葉」「側頭葉」といった思考や感情を司る部位にまたがっており、一部は「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」と重なっています。

ブレインコイン回路は、脳の持ち主が他人やコミュニティのための行動をすると活性化することがわかったのです。

つまり、他人のことを考え、他人のために動くことで、脳内のブレインコインの回路が作動するというわけです。


こう聞いて、あなたはどう考えるでしょうか?

人間は、どうしても利己的になりがちなもの。

ですが、むしろ他人のために努力することで運を引き寄せられるのです。


ここで、最近私がハマっているイギリスのあるテレビ番組をご紹介しましょう。

イギリスの政治家と官僚たちの闘いをユーモラスに描いた『イエス・ミニスター』 (1980~1984年・BBC Two)という番組です。

その番組に、こんなシーンがありました。


官僚であれば誰もが憧れる「事務次官」というポスト。

その後任者を決めなくてはならない状況で、現職の事務次官は次の事務次官のポストを狙う官僚たちに、「私の後任者は『正しい質問』ができる人でなければいけない」と告げます。

そして候補者たちと会話し、そのうちのひとりに「君が次の事務次官だ」と言うのです。


では、どうやって候補者たちの中から次の事務次官を選んだのか?


正しい質問ができた官僚は退職する事務次官に対し、「次官、話はまったく変わりますが」と切り出しました。

続けて「退職後はどんな仕事に就きたいですか?」と尋ねます。

すると件の事務次官は「そうだな、たとえばあの企業の社外取締役なんかいいかもね」「ロイヤルオペラの理事長も魅力的だな」 「イギリスとカリブ海諸国の友好団体の会長とかもいいよね」などと答えます。

官僚はすかさず、「わかりました。なるほど。後任者が誰であれ、あなたが事務次官を退任した後、後任者はあなたがそのような仕事に就けるようにきっと取り計らうんじゃないでしょうか」と言います。

それで事務次官が「そうか? 話は元に戻るけれど、やっぱり私の後任は君がいいんじゃないかなあ」と、その官僚を次の事務次官に選んだというわけです。


「私の後任は君がいい」とお墨つきをもらったその官僚は、「自分ができること」については何も話しませんでした。

逆に「あなた(事務次官)がしたいこと」を聞いたというわけです。

定年まで勤め上げた事務次官は、ハードな仕事はもうしたくないけれど、ポストやお金はほしいんですね。

定年後の自分の姿が見えなくて不安な面もあります。

そのあたりの機微を汲み取って「退職後はどんな仕事に就かれたいですか?」とその官僚は質問したわけです。


これはパロディですが、「ブレインコイン」が発達している人は「自分がほしいもの」ではなく、「相手が望むこと」を見抜き、相手が望むように振る舞うことができる。

つまり、主語を自分ではなく相手に置けるということです。

どうすればこの「ブレインコイン」を活性化させることができるのか?


それは、日々の習慣づけとして「私が」ではなく「相手が」というように、主語を「私」から「相手」へと切り替えて物事を考えてみることです。

相手が本当に望むものはわからないかもしれませんが、そうした思考を重ねることで、利他的な脳を活性化させることができるようになっていくのです。


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退官後の仕事の斡旋をするというのは、パロディとしても、主語を、「私」から「相手」に変えることは人間関係において最も大事なことだ。

ともすると、我々は、会話において「私が」「私が」と自分の事ばかり機関銃のようにしゃべってしまう。

自分のことを聞いてもらいたくて仕方がないのが、人間だからだ。


相手の自己重要感を高めるという、相手を立てることが必要だ。

それは、話を聞くということであり、相手の気持ちをくみ取ること。

相手がしゃべりやすい適格な質問をすること。


質問の後は、じっと黙って耳を傾ける。

田中真澄氏はそれを「傾聴の三動作」といった。

「うなずき」「あいづち」「驚きの表情」のこと。


『主語を「私」から「相手」へ』という言葉を胸に刻みたい。







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