
【日本では学歴の意味がなくなる】5129
成毛眞氏の心に響く言葉より…
日本では、これから2040年に向けて、学歴の価値は下がっていく。
そもそも世界的に見ると、日本はもはや学歴社会ではない。
受験制度も私が学生の 頃と大きな枠組みは変わっていないし、国際比較すると日本の教育水準は大幅に低下していることがわかる。
OECD加盟36か国の大学進学率の平均は58%だ。
対して、日本は49%にとどまり、 下から11番目だ。
別に大学に進学しようがしまいが個人の勝手だが、バブル崩壊の処理に追われている間に、世界から日本が取り残された現実は覚えておいた方がいいだろう。
大学生が勉強しないのも同じだ。
大学生の平均学習時間は小学生よりも短いという統計調査もある。
なぜ勉強しないかというと理由は簡単で、勉強しようがしまいが、大半が入社する企業での処遇がほとんど変わらないからだ。
アメリカでは大卒と博士課程修了者は初任給が約5割違うが、日本の場合、よくて2割程度だ。
学生にしてみれば金も時間もかけようと思わないだろう。
むしろ、理系ですら博士まで進学すると給与があがるどころか就職口も減るのが現実なので、誰も進学しようとしない。
結局、多くの人が大学に行こうとし、熾烈な受験戦争まで起きたのは、大学に行くことが就職するためには必要だったからだ。
日本は戦後長い間、右あがりの成長を続けた。
「いい会社」に入ることができれば安泰だったのだ。
もちろん、大学に行かなくても就職口はあったが、安定して高い給料がもらえる「いい会社」は競争率が高かった。
そして、なぜそこで競争が起きたかというと、大企業の席が少なかったからだ。
つまり、人口が増え続けたから、「いい会社」の採用枠に対して応募する学生が圧倒的に多かった。
大勢の中から少数を採用するため、企業は採用基準を設ける必要があった。
それが学歴だった。
もちろん、必ずしも「高学歴=仕事ができる」わけではないのはみなさんもご存じだろうが、手間やコストをかけずに採用するには、学歴が最もわかりやすい指標となった。
採用する側としては高学歴の学生を採用しておけば、「東大ならだめでもしかたがないね」と人事担当者も社内にいいわけができた。
TOEICの点数での足切りなどを採用基準に設けた企業もあったが、これも採用の手間とコストを軽くしようという学歴と同じ理屈だ。
だが、少子化が進んだ今、若い人の人口が減り、売り手市場になった。
学歴が持つパワーは、就職戦線でかつてほどはなくなってきている。
これからはなおさらだろう。
2040年には、18歳の人口は今と比べて8割にまで縮む。
そもそも、企業側の、学歴に基づいて大量採用して、そこから優秀なヤツが育てばいいという旧来型の採用モデルは現在でも破綻しつつある。
学歴があればどうにかなる社会は、完全に過去のものになる。
就職に学歴が関係なくなるのだから、これからは、親も子どもに、それぞれが好きなことを見つけて、好きな仕事や自分の人生を創造する後押しをしてあげるべきだ。
学校や塾も行きたくなければ行かなければよい。
代替案としてオンライン教育が整備されるのは間違いないのだから。
さまざまな理由での不登校児も増えるだろう。
『2040年の未来予測』日経BP
https://amzn.to/3fIU3rJ
成毛眞氏は、日本では学歴の価値は下がるが、アメリカでは「一流大学に入らないと高給取りになれない」という状態が続くだろうという。
アメリカでは授業料が高く、多くの学生は学費のために学生ローンを借りている。
学生ローンの残高は膨張し続け、2019年時点で前年から34%増加し、金額は1兆5100億ドルで、日本円にすると220兆円を超える規模になる。
つまり、富裕層か大借金を覚悟しないと大学進学できないということだ。
人口が増え続けるアメリカでは、それでも大学の価値は下がらないという。
日本では学歴の価値が下がるのと同時に、社会へ出てから学び直しをする「リカレント教育」でも世界各国に遅れを取っている。
たとえば、25歳以上の「学士」過程への入学者の割合でいうと、先進国の中で、日本は26位で、比率はなんと約3%しかいない。
上位は、1位のスイスは29.7%、2位のイスラエルは28.7%、アイスランドは28.2%、デンマークは27.6%。
大学でも、社会人になっても、勉強する人が驚くほど少ないのが日本の現状だ。
これでは世界の競争で負けてしまうのも無理はない。
特に「大人の学び直し」は現代のように変化の激しい時代には絶対に必要だ。
なぜなら、アップデートしない人は必ず置いていかれるからだ。
学歴の意味が無くなれば無くなるほど、真の意味で自分の実力をつける勉強が必要となってくる。
常に勉強し、アップデートし続ける人でありたい。
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成毛眞氏の心に響く言葉より…
日本では、これから2040年に向けて、学歴の価値は下がっていく。
そもそも世界的に見ると、日本はもはや学歴社会ではない。
受験制度も私が学生の 頃と大きな枠組みは変わっていないし、国際比較すると日本の教育水準は大幅に低下していることがわかる。
OECD加盟36か国の大学進学率の平均は58%だ。
対して、日本は49%にとどまり、 下から11番目だ。
別に大学に進学しようがしまいが個人の勝手だが、バブル崩壊の処理に追われている間に、世界から日本が取り残された現実は覚えておいた方がいいだろう。
大学生が勉強しないのも同じだ。
大学生の平均学習時間は小学生よりも短いという統計調査もある。
なぜ勉強しないかというと理由は簡単で、勉強しようがしまいが、大半が入社する企業での処遇がほとんど変わらないからだ。
アメリカでは大卒と博士課程修了者は初任給が約5割違うが、日本の場合、よくて2割程度だ。
学生にしてみれば金も時間もかけようと思わないだろう。
むしろ、理系ですら博士まで進学すると給与があがるどころか就職口も減るのが現実なので、誰も進学しようとしない。
結局、多くの人が大学に行こうとし、熾烈な受験戦争まで起きたのは、大学に行くことが就職するためには必要だったからだ。
日本は戦後長い間、右あがりの成長を続けた。
「いい会社」に入ることができれば安泰だったのだ。
もちろん、大学に行かなくても就職口はあったが、安定して高い給料がもらえる「いい会社」は競争率が高かった。
そして、なぜそこで競争が起きたかというと、大企業の席が少なかったからだ。
つまり、人口が増え続けたから、「いい会社」の採用枠に対して応募する学生が圧倒的に多かった。
大勢の中から少数を採用するため、企業は採用基準を設ける必要があった。
それが学歴だった。
もちろん、必ずしも「高学歴=仕事ができる」わけではないのはみなさんもご存じだろうが、手間やコストをかけずに採用するには、学歴が最もわかりやすい指標となった。
採用する側としては高学歴の学生を採用しておけば、「東大ならだめでもしかたがないね」と人事担当者も社内にいいわけができた。
TOEICの点数での足切りなどを採用基準に設けた企業もあったが、これも採用の手間とコストを軽くしようという学歴と同じ理屈だ。
だが、少子化が進んだ今、若い人の人口が減り、売り手市場になった。
学歴が持つパワーは、就職戦線でかつてほどはなくなってきている。
これからはなおさらだろう。
2040年には、18歳の人口は今と比べて8割にまで縮む。
そもそも、企業側の、学歴に基づいて大量採用して、そこから優秀なヤツが育てばいいという旧来型の採用モデルは現在でも破綻しつつある。
学歴があればどうにかなる社会は、完全に過去のものになる。
就職に学歴が関係なくなるのだから、これからは、親も子どもに、それぞれが好きなことを見つけて、好きな仕事や自分の人生を創造する後押しをしてあげるべきだ。
学校や塾も行きたくなければ行かなければよい。
代替案としてオンライン教育が整備されるのは間違いないのだから。
さまざまな理由での不登校児も増えるだろう。
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成毛眞氏は、日本では学歴の価値は下がるが、アメリカでは「一流大学に入らないと高給取りになれない」という状態が続くだろうという。
アメリカでは授業料が高く、多くの学生は学費のために学生ローンを借りている。
学生ローンの残高は膨張し続け、2019年時点で前年から34%増加し、金額は1兆5100億ドルで、日本円にすると220兆円を超える規模になる。
つまり、富裕層か大借金を覚悟しないと大学進学できないということだ。
人口が増え続けるアメリカでは、それでも大学の価値は下がらないという。
日本では学歴の価値が下がるのと同時に、社会へ出てから学び直しをする「リカレント教育」でも世界各国に遅れを取っている。
たとえば、25歳以上の「学士」過程への入学者の割合でいうと、先進国の中で、日本は26位で、比率はなんと約3%しかいない。
上位は、1位のスイスは29.7%、2位のイスラエルは28.7%、アイスランドは28.2%、デンマークは27.6%。
大学でも、社会人になっても、勉強する人が驚くほど少ないのが日本の現状だ。
これでは世界の競争で負けてしまうのも無理はない。
特に「大人の学び直し」は現代のように変化の激しい時代には絶対に必要だ。
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