バンカーズランプ

真鍮の土台と丸っこいガラスのシェードが特徴の電気スタンドだ。これはアンバー色だけれどグリーンの物はどこかで見たことがあるのではないですか？






初めてお目見えしたのは１００年ちょっと昔の話。１９０９年にアメリカでパテントが取られている。当初は内側は白で外側が目に優しいエメラルド色のシェードだったのでエメラルドとライトのふた文字から「エメライト」というブランドで売られていたらしい。緑色は気分も落ち着かせ集中することができるので家庭だけでなく、図書館やオフィスなどで好んで使われたとか。





バンカーズランプと呼ばれるようになったのは１９３０年代。上海といえば当時はアジア最大の都市で、まさに繁栄の黄金期。外国人居留地は貿易や金融の拠点となって夜通しの仕事にランプは必需品。身近にあった「エメライト」を金融関係者たちが「バンカーズランプ」と呼ぶようになったという話。
秋の夜長、上海に思いを寄せながら「上海魚人伝説殺人事件」でも読んでみましょうか。




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