女の子がプリンセスになるのを夢見るみたいに、マリーアントワネットは田舎の子に憧れていたみたい。この21歳のアントワネットのポートレートではモスリンのドレスと麦わらの日よけ帽を被って乳搾りの女の子になったつもり。でもオーストリッチと大きなリボン飾りがいかにもマリーさんね。この後、18世紀末期にかけて超幅広のブリムにてんこ盛りの飾りの帽子が流行ったらしい。
夏の季語にもなっている麦わら帽子。手ぬぐい巻いたカールおじさんのゴワゴワした麦わら帽子を思い浮かべたでしょう? でもこのエレガントな帽子。なんとルネッサンス期の麦わら帽。クラウンはシルク製だけどツバの部分は上質な麦わらで作られているらしいので15世紀ごろにはすでにファッションとしての麦わら帽子が登場していたのでしょう。
*"THE MODERN IN Hats and Headdress"から*
昔に比べて帽子の需要が落ち込んでしてしまったので、それにつれて麦わら帽子の元になるブレードというものの種類も少なくなってしまったようです。レースみたいに繊細なブレードはビンテージ帽子でしか見ることができない。これは1930年代のアメリカ製。
1960年代のクリスチャン・ディオールの帽子。トップは細いブレードでツバは幅広ラフィアのブレード。こういう面白い材料もいまでは手に入りにくいのだと思う。でもいいんだっ!今手に入る素材で面白い帽子を作っていきましょっと。
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