どうでもいい四百字 第二中間貯蔵施設

あってもなくてもいいもの。

どうでもいい四百字 2781

2020-08-18 18:08:52 | 時間の無駄
統計は実に味わい深い。最近耳にする様になった超過死亡数と云う用語である。感染症が流行した際、それが無くても死んでいたであろう人の数を過去のデータから推計し、実際に死んだ人の数との比較をして深刻度の目安とするものである。厚労省発表では、1~4月の超過死亡は28人から138人との事で、推計するアルゴリズムによって結構ばらつきが出る様である。新型ウィルスによる死者は4月末までで415人とされているから、欧米の様にそれが原因で爆発的に死者が増えたとは言えないと思われる。逆に同時期の交通事故死者数は前年同期比41人減の961人であり、社会活動鈍化の影響が色濃く表れている。この減少分を「死んでいたであろう」数にカウント(≒マイナス計上)すべきなのか、何とも悩ましい。斯様に多種多様な要因とアルゴリズムの組み合わせによって、概ね好きな様に結果を弄れるのが統計の醍醐味なのであり、私がこの学問をこよなく愛する理由なのである。