確かに、酷暑の中では辛いだろう。岩手県の達増知事が選挙戦を「夏場にやるもんじゃない」と総括したそうである。それを受けて埼玉県の大野知事も春の統一地方選に合わせてはどうかと定例記者会見で述べており、かなり堪えた模様である。立候補するのは大抵それなりに人生経験を積み重ねた方々であり、選挙活動中に体調を崩すリスクも当然高くなる。暑さに打ち克つ強靭な肉体の持ち主こそ政治家に相応しい、と云う意見も一理あるが、心身が健康なだけの人が必ずしも資質に恵まれている訳では無い。投票所に行くかったるさも考慮すれば夏を回避するのは合理的だと思うので、その時季に不祥事等で辞任しないで済むよう、慎重に行動してもらいたい。選挙に限らず屋外での活動は必要最小限に止めるべき時代を迎えているのは、誰しもが身を以って実感しているだろう。酷暑も自然災害の一種であると云う共通認識を醸成するのも、政治家の大切な役割だと思うのである。