兵庫県民だな、連行しろ。突如要請された大阪・兵庫間の往来自粛で、ツイッター上では兵庫県民を炙り出すネタで大賑わいである。「翔んで兵庫」で検索しては大笑いしているのだが、行政の懸念は深刻な様なので、茶化すのも程々にしておきたい。何よりこれを東京にやられると埼玉は滅亡する。穏便に済ませて欲しいのだが、4月からヨノナカを平常運転に戻す為には中途半端な自粛では不可能なのも確かである。だったら全ての県境を封鎖すべきなのだが、京都にだけは喧嘩を売りたくないと云う判断が働いたのだろうし、そもそも自治体の区割りで移動を制限する疫学的意味は、余り無い。やるんだったらNY市の様な外出禁止令だろう。経済活動の維持と大規模感染の抑止と云う二律背反を捌ける妙案が有るとは思えないし、重症化リスクが高い人の積極的隔離に重点を置くべきだと思うのだが、この国で一番元気なのはその高齢者だったりするので、何とも悩ましいのである。
御存じの方は教えて下さい。よくTVで見掛ける、防護服姿で煙霧消毒している作業員が撒いている薬剤は何か。消石灰だとしたら根本的に間違えている。エタノールは広域散布に向いていないと思えるし、下手をするとヨッパライが大量発生する危険性もある。そうなると逆性石鹸系の何か、と云う事になるのだが、それが新型ウィルスに有効なのかははっきりしていない。そもそも空気感染しないと想定されているのに屋外で盛大に噴霧する意味は有るのだろうか。恐らく、取り敢えず消毒していますと云う「やっている感」を演出する為のものであって、実効性はこの際どうでもいいのだろう。何しろ相手は目に見えない。その恐怖を取り除くのは容易ではない。気休めでも良いから何かばら撒いておくのは、少なくとも安心感を得られると云う意味では、有益なのであろう。結局、パニックを起こしたり思考停止したりする群衆の方が、ウィルスよりも怖いのかも知れないのである。
裸の労働者をどの様に保護すべきか。ストリップダンサーを救え、と云う話ではない。21世紀に急増した組合に所属しない労働者の権利を、どの様に守るのか。非正規雇用労働者だけではない。フリーランスの様な個人事業主もそうだし、コンビニのオーナーだって実質それに当て嵌まる場合も有る。契約によっては「雇用」と云う枠組みから外れるので、労働三権は使い勝手が悪い。まずは団結するしかないのだが、その寄る辺となる組織が脆弱である。こう云う時こそ赤旗立てて支援すればいいのにと思うのだが、21世紀では好まれない傾向にあるのかも知れない。昔から個人事業主が多い建設業や運輸業には健保組合は有るが共済や労災保険等がメインであり、労働条件の改善や争議の調停までには手が回らない様である。プラットフォーマーは今の仕組みを便利にするけれど今の問題を解決はしないのであり、そこは政治家が仕切るか赤旗をぶん回すかしないとならないのである。
1億円欲しい。景気対策で現金給付するなら、その位のインパクトが必要である。私見であるが全国民に5000兆円ずつ配ると国の累積債務なんぞ誤差の範囲になるので、財政健全化の為に良いのではないかと思うのだが、一般的にそれはハイパーインフレと呼ばれるものである。赤字を解消する為に国をガタガタにするのでは本末転倒なので、1億円程度に収めるのが賢明であろう。所得税の確定申告で税務署はクラッシュするだろうが、景気回復の為である。耐えて欲しい。しかし懸念が無い訳では無い。一度は誰しも、1億円を拝んでみたいだろう。持ち上げて「札束が重い」と云う稀有な体験をしてみたいだろう。衆人挙って銀行に押し寄せ、取り付け騒ぎに発展する恐れがある。その事態を回避するには、1億円札の発行しかあるまい。庶民のニーズに全く応えていないが、少なくとも気分はアガるのであり、景気と云うのはそういうどうでもいい要因で好くなったりするのである。
感染が広がるにつれ、実に多くの家族が身内・親友を失うだろう。政治家として言い難い事をズバッと言うもんである。英国民の反応を知りたいと思ったが、一国の宰相がこんな事を公言すれば賛否両論が出るのは自明の理なので、敢えて調べるまでもあるまい。大半の人に抗体を獲得させる事で感染を収束させると云う手法は確かに一つの考え方には違いないが、まだ実態が良く分かっていない病原体に対してそれを行うのは完全な賭けである。ブックメーカーがどんなオッズを付けたのか興味が有るのだが、それも調べない方が良さそうである。風邪の症状が出た人は1週間引き籠ってくれと云う要請も出しているので、必ずしも野放図に拡散させる心算ではなさそうだが、外出禁止令にまで踏み込んだ他国に比べれば相当にユルい。そこら辺のユルさは同じ島国である日本と相通ずるものが有るが、言い難い事をズバッと言えない分だけ、我が国の宰相の方が大変に思えるのである。