漢字がやたら多い文章は読む人にはとっても難しく感じられる。
それで漢字ばかりの、それもやたら難しい漢字が多い漢詩はついつい敬遠したくなる。
でもこんな詩などどうだろう?
意味が分かっても分からなくても、声に出して読むだけで楽しくならない?
春夜
蘇軾
春宵(しゅんしょう) 一刻 値(あたい)千金
花に清香(せいこう) 月に影
花管(かかん) 楼台 声 細細(さいさい)
鞦韆(しゅうせん) 院楽 夜 沈沈(ちんちん)
とっても調子がいいので変に訳すより、そのまま読むのがいい。
でもどうせなら漢詩も分かりやすく訳してその意味を知りたい、
と思うのも当然のこと。
そこで次の詩とその意訳。
きっともとの詩よりも意訳のほうがをずっといいと思われるだろう。
勸酒
宇武陵
君に勸む 金屈卮
満酌 辞するを須いず
花発けば 風雨多し
人生 別離足る
なんかよくわからぬ詩だけど、それがこんな訳だととっても親しく感じられる。
コノサカヅキヲ受ケテクレ
ドウゾナミナミツガセテクレ
ハナニアラシノタトヘモアルゾ
「サヨナラ」ダケガ人生ダ
(井伏鱒二・訳)
漢詩は自分なりに意訳して親しみたいものだ。
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