今日も冬日。
体も心も冷え冷えとして、何にもする気になれない。
もっともそれはいつものことだけど・・・
久しぶりに鶏小屋にたまった鶏糞を畑や竹林に撒き堆肥にもつぎ込んだ。
ほっといたらどんどんたまってくるのだ。
百姓は野菜を作るのが仕事ではない。
実は土を作るのが仕事で、野菜は副産物でしかない。
日照りの日には、(野菜ではなく)土にたっぷり水をやって、土に「うんうん、潤ったね、良かったね」という。
雨が続いたら、「うむ、いかん!このままじゃ土が死んでしまう!」
あわてて水はけをする。
そしてイエローオーカーのいかにも痩せた土から次第に黒く豊かな土になって来ると、もうそれだけで満足。
うむうむ!よしよし!よく肥えてきたね。
そう、野菜は副産物、百姓の仕事は野菜を作ることではない、土を作ること。
黒々とした、ほかほかとした・・・
そんな土にするのがとっても嬉しい!
うむ?はて?
こんな話じゃなかったな?
そうそう卵の話だった。
冬になると鶏の産卵が極端に落ちる。
でもまあそれは仕方ないけど・・・
でもね、今年は落ちすぎ!
ねぇ、聞いてよ!
この1週間で産んだ卵がたった1個だよ!!
雌鶏が30数羽もいてたったの1個!!
これ許せる?
毎日毎日律儀に餌をやり続けているのに、たったの1個!
あまりに少なすぎ!
実はわかったのは他の鶏が産んだ卵を食べる性悪の鶏がいること。
これは絶対に許せない。
ただでさえ少ない冬の卵。
それを横取りするのは絶対に許せない!
この悪い癖はきっと治らないので犯人(犯鶏?)を見つけて裁くほかない、。
というわけで昨日卵を買ってきた。
スーパーの特売セールの10個で140円くらいの卵を。
だって貴重な我が家の卵を撒き餌のように犯人に食べさせるわけにはいかない。
でもその前にまずは市販の卵を自分で味見。
だって田舎暮らしを始めてもう17年。
鶏を飼い始めてもう15年。
この間、もちろん外食で普通の卵を食べてはいるものの、卵かけご飯で他所の卵を食べたことはない。
我が家ではもちろん鶏の餌にこだわっている。
無農薬・無化学肥料の自前の野菜や近くからもらってくる米ぬか、そして近くの飼料屋さんから買ってくる、牡蠣殻と魚粉だけ、そう餌はすべて自家配合飼料。。
そして平飼いの有精卵。
こんな環境で育ててるのだから、きっと卵をどんどん産んでくれる・・・はず。
ところが・・・冬になるとやっぱり産卵が落ちて、今週なんか1個だけ!
癖の悪い鶏がいて他の鶏が産んだ卵を食べる!
こんなこと許せる?
そこで心を鬼にしてこの不届き物の鶏を探し当ててさばこうと思ったのだ。
そこで撒き餌のごとくまずは卵を1個置いてみたら、だれも食べようとしない。
どうも見張られていることを意識していたらしい。
もう一個別の所においても誰も食べようしない。
ははん、かなり警戒してるな?
ということで今日は失敗だった。
そしてほっともしている。
できることなら、大いに反省して、また普通に産んでくれたら、雌鶏をさばかなくても済むのだから。