起きる直前に見ていた夢。
店に着くと、金曜日で辞めたはずのユニコちゃんが、
きびきび働いていた。
マスオさんも、ネーチャンも、普通に働いている。
なんで?
ユニコちゃん、辞めたんじゃなかったっけ?
それとも辞めるの、やめたの?
それとも私の幻覚?
ネーチャンが洗面所に手を洗いに行ったので、
後をくっついて行って、聞いてみた。
「ねぇ、ユニコちゃん来てるよね、いるよね」
するとネーチャン、何がおかしいのか、
くっくっくと、笑いをこらえるように笑いながら、
「うんうん、いるいる、いるよ」と言う。
この人がこういう笑い方をする時は、
何か私をバカにしている時だ。
ユニコちゃんのそばへ行って、
後ろから、肩にさわってみた。
・・・さわれた。
実体がある。
幻覚や幽霊じゃなさそうだ。
「ああ、びっくりした、KEN(♀)さん、なんですか」
「ねぇ、ユニコちゃん、辞めたよね」
「はい、辞めましたよ」
「なぜ、今日も来てるの?」
「なぜだと思います?」
「・・・もしかして、これ夢?」
「はい、そうですよ」
「じゃあ、私もう起きなくちゃなんないじゃん!」
そこで目が覚めた。
すっごく起きたくなかったんですねー。
もっと寝ていたかったの。
明晰夢と呼ぶには、あまりにも一瞬の自覚だったね。