9時半過ぎ。
教授回診。
今日は珍しく
ウンパルンパチームは手術がないそうだ。
故に、教授への説明は
ウンパルンパ先生がした。
「左はまだ痛みがないの?」 という教授の問いに、
「左も痛みがあります」 と答えた
ウンパルンパ先生。
その時、
「左はキアリを」 と
ウンパルンパ先生が言ったのが聞こえた。
すでに先生の頭の中には、
左股関節根治手術の計画が、うっすらできているらしい。
しかもキアリ! でもいい。
こんなに痛みがなくなるんだもの。
しかも1ヶ月なんて、あっという間なんだもの。
ベッド上のトイレもクリアした今、
キアリ手術恐るるにたらず。
ウンパルンパ先生のことは、心から信頼している。
お任せしよう。
痛くなくなればしあわせ。
消毒。
ついにシャワー許可が出た!
クリムゾンちゃんが退院する。
彼女が入院してきた日から、退院する今日まで、
みっちり20日間一緒に過ごした。
1日違いで手術をし、
同じ
ウンパルンパチーム、
同じ担当、
ナース・ゴールドに世話になった。
手術をしたのは、私の方が1日先だったが、
内視鏡手術と、
メスを入れる手術の違いがあり、
抜管も、
車椅子デビューも、
抜鉤も、
シャワー解禁も、
私より少し先を行く
クリムゾンちゃん。
退院ももちろん早く、
迎えた彼女を送り出すことになってしまった。
ミッチーさん、Chiyoさん、クリムゾンちゃんと、
次々と華を失った1455号室で、
私は引きこもりになりそう。
51号室の
ワイドビューティちゃんの存在がありがたい。
私がリハビリセンターに行っている時間に、
クリムゾンちゃんは去って行った。
ひっそり歌ったのはこの歌。
(歌詞、一番と二番あえて混ぜています)
二人で 過ごした時間は 私の大事な宝物 あなたは 明るい笑顔で 私の心とかした 私の夢をかなえて あなたならきっと できるはず 小舟を誘う風のように 花の種運ぶ鳥のように あなたは私の中で 永遠に輝き続ける 忘れない 忘れない あなたのこと あっ、すごく寂しくなって来た!
リハビリセンターでは、
実習生の
「一人マナカナ」さんに、
「床に座る方法」 「床から立ち上がる方法」 「浴槽に入る方法」 を教えてもらい、
いずれも一発クリアだと、
番頭先生に誉められる。
正座もできた! 1時半、
ナース・フラットの介護付き(といっても最初だけ)で、
術後、
初シャワー! 時間いっぱい使って、思いっきり全身を洗う。
しかし、出た後でふと見ると、
防水シートの端から水が入り、ガーゼが濡れてしまっている。
ちょうど、
アジカタ先生が通りかかったので、
「ガーゼが水にぬれちゃいました!」 と申告。
部屋に戻ると、従妹の
うめちゃんが来てくれていた。
私の欲しい本を買って来てくれた。
アジカタ先生を待つ間、
うめちゃんとお話。
アジカタ先生は、
「今行く!」 と言ってからが長いのだ。
30分以上たって、
アジカタ先生が消毒ワゴンを持って来てくれた時には、
シーツ交換中でカーテンが閉められなかった。
「じゃ、そこでやっちゃおう」 と、
アジカタ先生、
ロックリッチさんと
Kuranさんの間の空きベッドへ私を誘い、カーテンを閉める。
きゃー!
ウンパルンパ先生も、
ウォーターシュート先生もいない。
検査入院の時の診察&説明以来、
久しぶりにベッドで二人っきり。
いや、実際には立ったままだったので、
ベッドは使っていませんが。
あら、何をどう書いても誤解を招く書き方になるわ♪
「はい、おしまい!」 と傷をぱんぱんと叩き、
(ウンパルンパ先生も叩くんだよな、これは習慣なのか?)
さらに、
「シートがくっつきやすい肌をしてるんだよな」 と言う。
それ、どんな肌ですか。
喜んでいいのか、悪いのか。
いずれにせよ、甘やかな気分になれたのは確か。
母が来て、夫が来て、
3人で別館レストランでお茶。
私の歩き方、だいぶマシになってきたそうです。
重松清「いとしのヒナゴン」(下)読了。