"昼"「問題集」の3回目です。
"昼"「問題集」って何?という方もいらっしゃると思います。
そんな呼び名が存在する訳ではなく、私が勝手に、
「問題集」の前半の非「夜会」曲5曲を"昼"、後半の「夜会」曲を"夜"に分けただけです。
で、この3回目で妄想の対象になるのが、"昼"「問題集」の4曲目
「病院童(びょういんわらし)」です。
(先は、長い、、、(--;)
師匠が
「自分自身のことを歌うのはスゴく珍しいですね」
というくらい、ご実家の病院のことを歌った初めての曲だと思われます。
今までの医療関係のフレーズと言えば、薬(クスリ)と産室かな?
(以下は、取り合えず思い浮かんだ曲です)
『♪酒とくすりで体はズタズタ
忘れたいことが 多すぎる』
(「彼女の生き方」みんな云ってしまった 1976)
『♪明るい顔ができるまでには クスリたくさん必要よ』
(「あわせ鏡」臨月 1981)
『♪眠り薬をください 私にも」
(「鳥になって」寒水魚 1982)
『♪あの人がくれた冷たさは薬の白さよりなお寒い』(「肩に降る雨」miss M. 1985)
『♪大都会の薬屋では 睡眠薬が売り切れる』
(「十二月」グッバイ ガール 1988)
そして、自身の誕生を歌った(?)「やまねこ」(36.5℃ 1986)の
『♪嵐あけの如月壁の割れた産室』
「病院童(びょういんわらし)」は、ズバリ、
『♪病院で産まれて 病院で育った』
ですから思いっきり、歌われてますね。
みゆきさんのお父様は、産婦人科医で、札幌の大学病院勤務を経て、岩内と帯広で開業されていたそうです。
昔は、自分からご実家の話をされることは、なかったような気がします。
しかし最近では、「ROCKIN ' ON JAPAN VOL. 411」(2012)のインタビュー記事で、
「子供の頃、ご自宅が産婦人科をやってらっしゃったっていう」
と、ふられても笑って対応されてましたね。
誕生の喜びや痛みが身近にあり、生死に対して、俯瞰した視点を持たれたのでは?
というような質問にも
「そりゃ影響がないことはないでしょうけれども、そればかりということもないでしょうね」
と、正面から答えていらっしゃいます。
病院が閉まった後も患者さんからの電話が、自宅にかかり、食事時に吐いた話や下痢の話は、日常茶飯事で聞いていたので、
「カレー食べながら下痢の話しもOKです(笑)」
と、締めは笑いにされてますけどね。(^^)
また、"田家さんと師匠2"で、触れたように、
師匠とみゆきさんが、バトった曲でもあります。
"童"に重きを置いて、メルヘンティックにアレンジした師匠に対して、
「それは、違う、歌声は、"童"で可愛くても、
『♪病院は戦場だ』
という緊張感が欲しい」
とみゆきさんのダメ出しが出て、スッタモンダの挙げ句、仕上がりが、ロックンロールになった曲だそうです。
『才能ある育ての親ってやつに、希望くらい言ったっていいじゃん。言いたいじゃん。』
(『楽園』中島みゆき著「泣かないで・女歌」1988)
が、ちゃんと現実になっているというのを、具体的な作品で確認できるとは思ってなかったので、師匠の話は嬉しかったですね。(^^)
みゆきさんの歌声も歌い出しの
『♪痛い苦しい時にゆく~』
は、地の声(小説などの地の文のイメージです)で、
『♪きっと元どおりにしてね~』
の語りかけの部分を、少し幼声に変えて、師匠が求めた童(わらし)のイメージ(?)にしているのかな?なんて妄想も楽しいですね。(^^)
『♪病院は戦場だ 病院は外国だ』
は、拘られた通り、思いっきり歌いきってますね。
1番、2番、3番、4番と進むに連れて、力強さが増していくのも気持の高まりが、伝わってくる気がします。
このフレーズの
『♪病院は戦場だ』
は、感覚的にわかるんですが、最初
『♪病院は外国だ』
が、???だったんです。
で、妄想の末に勝手にたどり着いた、私なりの解釈を書いてしまいます。
あくまで、私の解釈です。
突然ですが、日本の国民皆保険制度は、日本に在住する全ての人が、国籍に関係なく加入することを義務付けたものだそうです。
(他国の保険制度での国籍の取り扱いについては、知りません)
なので、日本在住の外国籍の方も割りと気軽に病院に行くことができるのでは、ないでしょうか?
そこで、その病院の医師が外国語が話せれば、口コミで集まることもあるのかな?と、想像して何となく納得したんです。
でも、具体的なものを想像して書くと、もっと感覚的なことなのかもしれないなと、反対に思えたりもして、、、(--;)
やっぱり、みゆきさんの歌は突き詰めると、頭のユルい私には、難しくて袋小路に入ってしまう、、、(>_<")
なので、自分で書いておきながら、恐縮ですが、
『♪病院は外国だ』
は、置いとくことにします。(^^;
それ以外に、妄想を刺激されたことを追加で少々(?)。
第一印象を書いた時にも取り上げた、歌い出しの後の
『♪もしくは運ばれる』の
『もしくは』は、何度聴いてもツボです。
同じ意味合いでも、『または」だと聞き流してしまうところを、文語調の硬質な言葉を使うことで、軽い違和感を故意と持たせて、引っ掛かりを作っているような気がします。
また、先に書いた歌声のメリハリ(地の声と幼声)と、同じく歌詞も文語調『もしくは』が、地の文と語りかけのメリハリをつけている気がします。
書き忘れてましたが、「愛詞」の
『♪群像の中で 突然の中で~』や
『♪昨日までならば言えた戯れ言も~』
も、同じくツボですね。
さらに、この曲の妄想の1番のツボが、
『♪日曜日も寄り添ってる 童になりたいわ』
です。
(ここで、1番って、、、と、自分で突っ込んどきます(゜゜;)\(--;)
入院経験のある方ならお解りになるでしょうが、日曜日って、検査や治療は基本的にないですよね。
だから、一人きりでいると時間が長いんですよね。
大部屋で、他の患者さんに見舞い客がいて、自分が一人きりだと、
『♪所詮1人であることを ここでは知らされる』
っていう気になります。
その気持ちを十分理解したと思える
『♪日曜日も寄り添ってる』
が、スゴく響くんですよね。
そして、
『♪所詮1人であることを~』
の4番を聴いて浮かんでくるのが、
『♪付き添いの誰もない女たち 運ばれてゆく』(「十二月」グッバイ ガール 1988)
なんですよ。
『♪病院は戦場だ』の緊張感にも繋がる気もしますしね。
段々力強くなっていく、
『♪病院は戦場だ 病院は外国だ』に、元気になれという強い思いを感じます。
また、「ジョークにしないか」で、
『♪君をただ笑わせて
負けるなと願うだけ』
(泣かないでアマテラス)
のテイストを感じると書きましたが、
「病院童(びょういんわらし)」は、
もっと色濃く、その思いが出ている気がします。
その思いが、ラストの
『♪病院童になりたい 切実な願い』
に、凝縮している気がするんですね。
軽快なロックのリズムが、シビアな内容を響かせているように感じられて、みゆきさんの思い入れが、見事に成功しているようで、この曲自体、私にはツボなんです。(^^)
ほとんど、フレーズについてで、"声"というより、"言葉選び"になってしまいましたが、先に書いたメリハリのついた歌声と歌い方も含めて、ツボなので。
今回も長々と、、、(--;)。
本当に、お付き合い頂いて、ありがとうございました。(^^)
では、また(^-^)
"昼"「問題集」って何?という方もいらっしゃると思います。
そんな呼び名が存在する訳ではなく、私が勝手に、
「問題集」の前半の非「夜会」曲5曲を"昼"、後半の「夜会」曲を"夜"に分けただけです。
で、この3回目で妄想の対象になるのが、"昼"「問題集」の4曲目
「病院童(びょういんわらし)」です。
(先は、長い、、、(--;)
師匠が
「自分自身のことを歌うのはスゴく珍しいですね」
というくらい、ご実家の病院のことを歌った初めての曲だと思われます。
今までの医療関係のフレーズと言えば、薬(クスリ)と産室かな?
(以下は、取り合えず思い浮かんだ曲です)
『♪酒とくすりで体はズタズタ
忘れたいことが 多すぎる』
(「彼女の生き方」みんな云ってしまった 1976)
『♪明るい顔ができるまでには クスリたくさん必要よ』
(「あわせ鏡」臨月 1981)
『♪眠り薬をください 私にも」
(「鳥になって」寒水魚 1982)
『♪あの人がくれた冷たさは薬の白さよりなお寒い』(「肩に降る雨」miss M. 1985)
『♪大都会の薬屋では 睡眠薬が売り切れる』
(「十二月」グッバイ ガール 1988)
そして、自身の誕生を歌った(?)「やまねこ」(36.5℃ 1986)の
『♪嵐あけの如月壁の割れた産室』
「病院童(びょういんわらし)」は、ズバリ、
『♪病院で産まれて 病院で育った』
ですから思いっきり、歌われてますね。
みゆきさんのお父様は、産婦人科医で、札幌の大学病院勤務を経て、岩内と帯広で開業されていたそうです。
昔は、自分からご実家の話をされることは、なかったような気がします。
しかし最近では、「ROCKIN ' ON JAPAN VOL. 411」(2012)のインタビュー記事で、
「子供の頃、ご自宅が産婦人科をやってらっしゃったっていう」
と、ふられても笑って対応されてましたね。
誕生の喜びや痛みが身近にあり、生死に対して、俯瞰した視点を持たれたのでは?
というような質問にも
「そりゃ影響がないことはないでしょうけれども、そればかりということもないでしょうね」
と、正面から答えていらっしゃいます。
病院が閉まった後も患者さんからの電話が、自宅にかかり、食事時に吐いた話や下痢の話は、日常茶飯事で聞いていたので、
「カレー食べながら下痢の話しもOKです(笑)」
と、締めは笑いにされてますけどね。(^^)
また、"田家さんと師匠2"で、触れたように、
師匠とみゆきさんが、バトった曲でもあります。
"童"に重きを置いて、メルヘンティックにアレンジした師匠に対して、
「それは、違う、歌声は、"童"で可愛くても、
『♪病院は戦場だ』
という緊張感が欲しい」
とみゆきさんのダメ出しが出て、スッタモンダの挙げ句、仕上がりが、ロックンロールになった曲だそうです。
『才能ある育ての親ってやつに、希望くらい言ったっていいじゃん。言いたいじゃん。』
(『楽園』中島みゆき著「泣かないで・女歌」1988)
が、ちゃんと現実になっているというのを、具体的な作品で確認できるとは思ってなかったので、師匠の話は嬉しかったですね。(^^)
みゆきさんの歌声も歌い出しの
『♪痛い苦しい時にゆく~』
は、地の声(小説などの地の文のイメージです)で、
『♪きっと元どおりにしてね~』
の語りかけの部分を、少し幼声に変えて、師匠が求めた童(わらし)のイメージ(?)にしているのかな?なんて妄想も楽しいですね。(^^)
『♪病院は戦場だ 病院は外国だ』
は、拘られた通り、思いっきり歌いきってますね。
1番、2番、3番、4番と進むに連れて、力強さが増していくのも気持の高まりが、伝わってくる気がします。
このフレーズの
『♪病院は戦場だ』
は、感覚的にわかるんですが、最初
『♪病院は外国だ』
が、???だったんです。
で、妄想の末に勝手にたどり着いた、私なりの解釈を書いてしまいます。
あくまで、私の解釈です。
突然ですが、日本の国民皆保険制度は、日本に在住する全ての人が、国籍に関係なく加入することを義務付けたものだそうです。
(他国の保険制度での国籍の取り扱いについては、知りません)
なので、日本在住の外国籍の方も割りと気軽に病院に行くことができるのでは、ないでしょうか?
そこで、その病院の医師が外国語が話せれば、口コミで集まることもあるのかな?と、想像して何となく納得したんです。
でも、具体的なものを想像して書くと、もっと感覚的なことなのかもしれないなと、反対に思えたりもして、、、(--;)
やっぱり、みゆきさんの歌は突き詰めると、頭のユルい私には、難しくて袋小路に入ってしまう、、、(>_<")
なので、自分で書いておきながら、恐縮ですが、
『♪病院は外国だ』
は、置いとくことにします。(^^;
それ以外に、妄想を刺激されたことを追加で少々(?)。
第一印象を書いた時にも取り上げた、歌い出しの後の
『♪もしくは運ばれる』の
『もしくは』は、何度聴いてもツボです。
同じ意味合いでも、『または」だと聞き流してしまうところを、文語調の硬質な言葉を使うことで、軽い違和感を故意と持たせて、引っ掛かりを作っているような気がします。
また、先に書いた歌声のメリハリ(地の声と幼声)と、同じく歌詞も文語調『もしくは』が、地の文と語りかけのメリハリをつけている気がします。
書き忘れてましたが、「愛詞」の
『♪群像の中で 突然の中で~』や
『♪昨日までならば言えた戯れ言も~』
も、同じくツボですね。
さらに、この曲の妄想の1番のツボが、
『♪日曜日も寄り添ってる 童になりたいわ』
です。
(ここで、1番って、、、と、自分で突っ込んどきます(゜゜;)\(--;)
入院経験のある方ならお解りになるでしょうが、日曜日って、検査や治療は基本的にないですよね。
だから、一人きりでいると時間が長いんですよね。
大部屋で、他の患者さんに見舞い客がいて、自分が一人きりだと、
『♪所詮1人であることを ここでは知らされる』
っていう気になります。
その気持ちを十分理解したと思える
『♪日曜日も寄り添ってる』
が、スゴく響くんですよね。
そして、
『♪所詮1人であることを~』
の4番を聴いて浮かんでくるのが、
『♪付き添いの誰もない女たち 運ばれてゆく』(「十二月」グッバイ ガール 1988)
なんですよ。
『♪病院は戦場だ』の緊張感にも繋がる気もしますしね。
段々力強くなっていく、
『♪病院は戦場だ 病院は外国だ』に、元気になれという強い思いを感じます。
また、「ジョークにしないか」で、
『♪君をただ笑わせて
負けるなと願うだけ』
(泣かないでアマテラス)
のテイストを感じると書きましたが、
「病院童(びょういんわらし)」は、
もっと色濃く、その思いが出ている気がします。
その思いが、ラストの
『♪病院童になりたい 切実な願い』
に、凝縮している気がするんですね。
軽快なロックのリズムが、シビアな内容を響かせているように感じられて、みゆきさんの思い入れが、見事に成功しているようで、この曲自体、私にはツボなんです。(^^)
ほとんど、フレーズについてで、"声"というより、"言葉選び"になってしまいましたが、先に書いたメリハリのついた歌声と歌い方も含めて、ツボなので。
今回も長々と、、、(--;)。
本当に、お付き合い頂いて、ありがとうございました。(^^)
では、また(^-^)