身の程知らずの独り言

音楽的にも文学的にもダメダメな♀が、身の程もわきまえず、好き勝手な戯言(主に、中島みゆきさん)を記しております。

みゆきさんの言葉選び、番外 サソリの火

2020-08-03 01:35:00 | 中島みゆきさん(言葉選び)

先日、友人がアニメ「銀河鉄道の夜」を送ってくれました。

みゆきさんファンのくせに、恥ずかしながら、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をマトモに読んだことがなかったので、早速視聴させていただきました。

「銀河鉄道の夜」と言ったら「夜会VOL.13 24時着 0時発」及び「夜会VOL.14 24時着 00時発」なのですが、今回はそれとは違います。

私のおバカな頭では、一度観ただけでは、到底理解できたとは思えない幻想的な「銀河鉄道の夜」。

その中に「サソリの火」という印象的な寓話が出てきます。

その「サソリの火」の話を見ながら浮かんだ1曲について書こうと思います。

まず、「サソリの火」について。

ジョバンニとカムパネルラが乗る銀河鉄道に、船が氷山に衝突して沈んでしまい、気が付いたらここにいたという幼い姉弟と家庭教師の青年が乗車してきます。

蠍座の火のように赤く輝くアンタレスを眺めているジョバンニとカムパネルラに、その姉が父から聞いたという「サソリの火」の話を語りだすんです。

「私は父さんに昔、バルドラの野原で小さな虫を食べて生きていた一匹のサソリの話を聞いたことがあるの。

そのサソリが、ある日イタチに追いかけられて、井戸に落ちた時言うの

『ああ、私は今までいくつのものの命をとったかしれない。

そしてその私が今度イタチにとられようとした時には、あんなに一生懸命逃げた。

それでもとうとうこんなになってしまった。

ああ何にもあてにならない。

どうして私は私の体を黙ってイタチにくれてやらなかったろう。

そうしていたら、イタチも一日生き延びたろう。

どうか神様。

私の心をご覧ください。

こんな虚しく命を捨てず、どうかこの次には真のみんなの幸せのために私の体をお使いください。』

そうしたら、いつかサソリは自分の体が真っ赤な美しい火になって、夜の闇を照らしているのを見ていたんですって

この話を聴きながら頭に浮かんだのは、

「夜会」の一場面ではなく、

『♪もしも私が全て正しくて とても正しくって 周りを見れば

世にある限り全てのものは 私以外は間違いばかり

もしもあなたが全て正しくて とても正しくって 周りを見れば

世にある限り全てのものは あなた以外は間違いばかり

つらいだろうね その1日は

嫌いな人しか 出会えない

寒いだろうね その一生は

軽蔑だけしか いだけない

正しさと正しさとが 相容れないのはいったい何故んだ』

(「Nobody Is Right」)

でした。

この話で一番肝になるのは、

真のみんなの幸せのために私の体をお使いください』

なのでしょうが、私が一番印象に残ったのは、

『どうして私は私の体を黙ってイタチにくれてやらなかったろう。

そうしていたら、イタチも一日生き延びたろう』

というサソリの言葉でした。

その言葉を聞いた時に、前にこの曲で一番惹かれると書いたフレーズ、

『♪つらいだろうね その1日は

嫌いな人しか 出会えない

寒いだろうね その一生は

軽蔑だけしか いだけない』

と結びついたような気がしたんです。

ストンと胸に落ちてきたというか、変に納得できたんです。

これは、あくまでも私の中で勝手に結びついたということなので、みゆきさんがこの詞とサソリの火を結びつけたということでありませんので、念のため。

そんな勝手な結び付きを記事にしていいものか、少し悩みましたが、勝手ではありますが、こういう感じ方もあるということを伝えたくて。

なので、タイトルも"番外"にしました。

"みゆきさんの言葉選び"というのも、違うかもしれませんが、私の中では、やはり"言葉選び"のような気がしたので。

イレギュラーですがお許しください。

まあ、今まで「銀河鉄道の夜」をマトモに読んだこともない無知の戯れ言と思いください。

そんな戯れ言にお付き合いいただき、ありがとうございます。(^^)

では、また。(^-^)

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4 コメント

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Unknown (cookie)
2020-08-04 18:00:14
mihanaさん、こんにちは(^^)
早速記事にしてくださり、ありがとうございます。
と言うのも変ですね^^;

mihanaさんが感じたものともしかしたら違うかもしれませんが(理解力が低くて申し訳ないです…)、『銀河鉄道の夜』の中に登場する沈みゆく船から人を押しのけてまで救命ボートに乗り移ることを選ばなかった人達や、死の間際にサソリが「なぜ自分の体をイタチにくれてやらなかったろう」と後悔するエピソードから私が感じたことは、他人の幸福のために自らの幸福を諦めたり命を捧げることは一見「自己犠牲」のように見えるけれど、実はそれは自らの幸福にも繋がっているのだろう、ということでした。
そういう心をもって生きることは、実は私達の心を安らかなものにしてくれる。逆にそうでない生き方(他人より自分の幸福を第一に選ぶような生き方)は、結局は私達の心を空しく寒く寂しくさせる。
そういう感覚は確かにmihanaさんが書かれた「Nobody Is Right」の歌詞と共通しているように感じました。

私の方は今回『24時着00時発』のDVDを観返してみて、『銀河鉄道の夜』との繋がりで改めて色々感じたことがありました(ジョバンニの切符とみゆきさんのこととか)。
ブログに記事をアップしましたので、よろしければお時間のあるときにお立ち寄りくださいませ(^-^)
返信する
Unknown (mihana223)
2020-08-05 07:44:23
cookieさん、コメントをありがとうございます。(^^)

私も、難しいことはわからないのですが、人を押しのけても心が虚しく寒くなるというのは、同感です。
本当の心の平安・平穏は得られないでしょうね。
私みたいな小者には、
"真のみんなの幸せのために"とまでの覚悟や器量はありません。
でも、人を押し退け一人ほくそ笑むより、誰かの笑顔を見る方が幸せだと、心があたたかくなると思ってます。

これまた、みゆきさんですが、
『♪地上に悲しみが尽きる日は無くても
地上に憎しみが尽きる日は無くても
それに優る笑顔が
ひとつ多くあればいい
君をただ笑わせて
負けるなと願うだけ』
(「泣かないでアマテラス」)

せっかくいただいたコメントへ、何か変な返信ですみません。f(^_^;

ありがとうございます。(^-^)
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Unknown (まっちょまん)
2020-08-13 22:24:02
こんにちは。いつも楽しみにブログをよんでいます。コロナ禍で色々なものがキャンセル、中止で楽しいことがありませんね。そのような折に『中島みゆき 劇場版 LIVEセレクション』 上映決定!!は本当にうれしいことです。私が住んでおります千葉県にも銚子イオンで上映とのことで今から楽しみにしております。私は、ラジオ瀬尾さんで投稿させていただきましたが、ジョークにしないかがとても好きで、最近はナイトキャップスペシャルに聞き入っています。今回の宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のお話ですが、偶然でしょうか?高校の時にこの宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のストーリーを影絵で発表して思いれ深いストーリーの話題をされていて思わずメールをしてしまいました。コロナが収束の兆しが見られませんが、日々日々少しの幸せを探しながら生活を送っていきたいと思います。
返信する
Unknown (mihana223)
2020-08-14 07:35:34
まっちょまんさん、コメントをありがとうございます。(^^)

「ジョークにしないか」、「ナイトキャップ・スペシャル」、どちらも名曲ですね~♪
っていうか、名曲以外ないのですが、、、(笑)
親バカですね。(笑)f(^_^;
話を聞いて、頷いてくれる友人のありがたさ。
ホントに、救われます。
みゆきさんの歌もそうやって寄り添ってくれるので、救われてますね。

「銀河鉄道の夜」の影絵ですか。
それは、拝見したいですね。
みゆきさんの歌も聞く人によって、色々な解釈がありますが、「銀河鉄道の夜」も人によって色々な感じ方があると思う作品なので。
それに、影絵というのが、とても魅力的です。(^^)v

ライブの劇場版、本当に楽しみですね♪♪♪
記事を書こうと思っていたところです。
(ただ、gooブログとスマホの不具合でもう少しかかりそうですが)
関西は今のところ、フェスティバルホールだけですが、映画館の追加はあるみたいで、全国公開になりそうですね。
息苦しい現状に、一筋の光明のような気分です。
本当に、楽しみです♪♪♪

ありがとうございました。(^-^)
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