昨年の桂米朝師匠に続き、上方落語四天王最後のお一人、三代目桂春団治師匠(85才)が1月9日に永眠されました。
(記事は、桂春団治で書かせていただきます)
桂春団治というと、都はるみさんと岡千秋氏のデュエット曲「浪花恋しぐれ」に歌われている
『♪ど阿呆春団治』
が有名ですが、それは初代桂春団治師匠です。
(桂春団治には、明治時代に本業を別に持った方がいらっしゃったそうですが、基本的に数にはいれません。その方は"零代目春団治"と表記されることもあるようですが、あくまで初代は歌に歌われた春団治師匠です)
三代目は、初代桂春団治師匠の弟子、二代目桂春団師匠の息子さんです。
爆笑王と呼ばれた初代春団治師匠とは血縁関係はありませんが、一門としては直系ですね。
三代目桂米朝師匠がお亡くなりになった時の記事でも書きましたが、上方落語四天王とは、戦後の上方落語衰退期を支え、現在の隆盛の基礎を作られた師匠方です。
私の好きなお声でその四天王を紹介します。(没年順)
愛嬌のあるドラ声が魅力の六代目笑福亭松鶴師匠、
高音の色気が魅力の五代目桂文枝師匠、
七色の声で語り分ける三代目桂米朝師匠、
そして、上品な低音が魅力の三代目桂春団治師匠。
(以下、代目略)
春団治師匠の"大店の主人(おおだなのだんさん)"が、たまらなく好きなんです。
響く低音が、何とも言えない上品さや威厳を醸し出し、人物に説得力と存在感を持たせるんですね。
春団治師匠では、「親子茶屋」という噺が一番好きなんですが、そこに出てくる"だんさん"が渋くて大好きです。
落語って、大半は落とし噺でオチがあるんですが、上手い噺はオチがわかっていてもそこに至る道程を楽しめるんですよね。
何回聞いても飽きないというより、何回も聞きたくなるんですよ。
春団治師匠の噺は、まさに何回も聞きたい噺でしたね。
春団治師匠自身は、上品でストイックっていう、イメージでした。
同じように上品でストイックでも、米朝師匠は学者のストイックさで、春団治師匠は職人のストイックさなんです。
噺の発掘、記録に力を注いだ米朝師匠と対照的に、少数精鋭のネタを練り上げることに力を注いだ春団治師匠。
故初代桂春蝶師匠の関係者が知り合いだったので、春団治師匠の高座も何回か拝見してるんですが、先に書いた「親子茶屋」以外で見たことがあるのは、「皿屋敷」だけでした。
そう言えば、この「親子茶屋」は米朝師匠に習われたそうです。
同じ四天王と呼ばれた人に、稽古を頼むというのは変なプライドが邪魔して、中々出来ることじゃなさそうなんですが、芸を極める為なら気にしない職人気質は凄いと思います。
春団治師匠は、高座でもストイックで、一般に"マクラ"と呼ばれる本筋前のウォーミングアップをやらず、いきなり本題に入るスタイルを貫かれました。
個人的には、このスタイルの方が好きですねぇ。
ただし、噺が上手いという前提で。(笑)
スタイルというと、一瞬で羽織を脱ぐ所作が誰よりもカッコ良く、華麗でした。
今書いていて、所作という言葉が似合う師匠だったなあと思いました。
米朝師匠と対照的だった点はもう一つあって、弟子の数の違いですね。
現在は、春団治一門より、一番弟子の桂福団治一門の方が多いような気がします。
ここも、ストイックなんですかね。
春団治師匠、本当に、特上の噺をありがとうございました。m(__)m
残念なのは、入院中に訃報を知った為に、追悼番組を録画できなかったことですね。
お別れの会が、26日なんでその前後にまたあるかなあ?
まず久しぶりに、CD を聞いてみよう。(^^)
最後に、この記事を書いていて、重大なミスを発見訂正したことの報告を。
"三代目桂米朝師匠、ありがとうございました。"の中で1ヶ所、
六代目笑福亭松鶴師匠を誤って、
五代目笑福亭松鶴師匠と書いてました。
スミマセンm(__)m、姑息に訂正しときました。
こんなマニアックな記事をお読み下さって、ありがとうございました。(^^)
では、また。(^-^)
(記事は、桂春団治で書かせていただきます)
桂春団治というと、都はるみさんと岡千秋氏のデュエット曲「浪花恋しぐれ」に歌われている
『♪ど阿呆春団治』
が有名ですが、それは初代桂春団治師匠です。
(桂春団治には、明治時代に本業を別に持った方がいらっしゃったそうですが、基本的に数にはいれません。その方は"零代目春団治"と表記されることもあるようですが、あくまで初代は歌に歌われた春団治師匠です)
三代目は、初代桂春団治師匠の弟子、二代目桂春団師匠の息子さんです。
爆笑王と呼ばれた初代春団治師匠とは血縁関係はありませんが、一門としては直系ですね。
三代目桂米朝師匠がお亡くなりになった時の記事でも書きましたが、上方落語四天王とは、戦後の上方落語衰退期を支え、現在の隆盛の基礎を作られた師匠方です。
私の好きなお声でその四天王を紹介します。(没年順)
愛嬌のあるドラ声が魅力の六代目笑福亭松鶴師匠、
高音の色気が魅力の五代目桂文枝師匠、
七色の声で語り分ける三代目桂米朝師匠、
そして、上品な低音が魅力の三代目桂春団治師匠。
(以下、代目略)
春団治師匠の"大店の主人(おおだなのだんさん)"が、たまらなく好きなんです。
響く低音が、何とも言えない上品さや威厳を醸し出し、人物に説得力と存在感を持たせるんですね。
春団治師匠では、「親子茶屋」という噺が一番好きなんですが、そこに出てくる"だんさん"が渋くて大好きです。
落語って、大半は落とし噺でオチがあるんですが、上手い噺はオチがわかっていてもそこに至る道程を楽しめるんですよね。
何回聞いても飽きないというより、何回も聞きたくなるんですよ。
春団治師匠の噺は、まさに何回も聞きたい噺でしたね。
春団治師匠自身は、上品でストイックっていう、イメージでした。
同じように上品でストイックでも、米朝師匠は学者のストイックさで、春団治師匠は職人のストイックさなんです。
噺の発掘、記録に力を注いだ米朝師匠と対照的に、少数精鋭のネタを練り上げることに力を注いだ春団治師匠。
故初代桂春蝶師匠の関係者が知り合いだったので、春団治師匠の高座も何回か拝見してるんですが、先に書いた「親子茶屋」以外で見たことがあるのは、「皿屋敷」だけでした。
そう言えば、この「親子茶屋」は米朝師匠に習われたそうです。
同じ四天王と呼ばれた人に、稽古を頼むというのは変なプライドが邪魔して、中々出来ることじゃなさそうなんですが、芸を極める為なら気にしない職人気質は凄いと思います。
春団治師匠は、高座でもストイックで、一般に"マクラ"と呼ばれる本筋前のウォーミングアップをやらず、いきなり本題に入るスタイルを貫かれました。
個人的には、このスタイルの方が好きですねぇ。
ただし、噺が上手いという前提で。(笑)
スタイルというと、一瞬で羽織を脱ぐ所作が誰よりもカッコ良く、華麗でした。
今書いていて、所作という言葉が似合う師匠だったなあと思いました。
米朝師匠と対照的だった点はもう一つあって、弟子の数の違いですね。
現在は、春団治一門より、一番弟子の桂福団治一門の方が多いような気がします。
ここも、ストイックなんですかね。
春団治師匠、本当に、特上の噺をありがとうございました。m(__)m
残念なのは、入院中に訃報を知った為に、追悼番組を録画できなかったことですね。
お別れの会が、26日なんでその前後にまたあるかなあ?
まず久しぶりに、CD を聞いてみよう。(^^)
最後に、この記事を書いていて、重大なミスを発見訂正したことの報告を。
"三代目桂米朝師匠、ありがとうございました。"の中で1ヶ所、
六代目笑福亭松鶴師匠を誤って、
五代目笑福亭松鶴師匠と書いてました。
スミマセンm(__)m、姑息に訂正しときました。
こんなマニアックな記事をお読み下さって、ありがとうございました。(^^)
では、また。(^-^)
ご退院おめでとうございます。
夜更けの病室で歌縁を観れたというのはすごいですね。
今週から一気に寒くなってしまったので、どうぞご自愛くださいね。
桂春団治さんの訃報、本当に寂しいですね。
あの羽織の脱ぎ方や所作の美しさは、本当に粋で、とことん究めた職人さんですよね。お声も端正なお顔も素敵ですよねぇ。ゆっくり聴きたいなと思います。
このところ寂しい話題が多かったのですが、NHKで再放送された篠田桃紅さんの凜としたお姿に、みゆきさんより40歳も上の方が‥と、感動してしまいました。
義母の認知症と心筋梗塞で、年末年始はERと自宅の往復ばかりでしたが、何とか助けていただけたので、此方も一安心。
としをとるのはすてきなことです。
そうじゃないですか。
と、歌いながら頑張ろうと思う今日この頃です。
養生してくださいね。
春団治師匠の記事でコメントを頂けるとは思っていなかったので、本当に嬉しいです。(^o^)v
みゆきさんの記事以外も読んで頂いているのがありがたいのと、春団治師匠のことをわかる方のいらっしゃったことの歓び、本当にありがとうございます。(^.^)
その上、ご自身も大変なのに、暖かいお気遣いを頂き、ありがとうございます。(^^)
私は、自分のことなので自分で何とかすればいいだけですから、気が楽なんです。
しかし、ご家族に病気の方がいらっしゃると肉体的にも精神的にもキツクなってきます。
私は、肉体的にキツクなってくると、精神的に持たなくなってくるので、少しでも休める時があれば体を休めて下さいとしか言えないのですが、、、。
頑張りすぎないで下さいと言うのは、無責任かな?
ならば、ほんの少し、自分を甘やかしてあげてくださいね。(^^)
寒くなってきました、体を労りましょうね。(^-^)