メカニック日記

メカニックです。仕事ネタから感じた事思った事など気まぐれに更新していきます…

ギガ…SCR異常

2017-05-25 21:39:47 | いすゞ
QKG-EXD52ギガ…

お客様からアドブルーの警告が出た…と電話があり現地まで点検に…



エンジンは6WG1で走行距離は18万キロ程…
メーターを確認してみると確かに…




アドブルー噴射異常の警告が…



診断機を繋ぎ、故障コードを確認すると…


P2207 NOxセンサ ヒーターコントロール系統高電位…と出ております。

NOxセンサはコントローラ部とセンシング部に分かれており、排ガス中のNOx濃度をセンシング部で検出し、コントローラ部でデジタル処理してCANでDCUと通信します…
更にNOxセンサは高温下じゃないと正確なセンシングが出来ない為、ヒーター機能も備え付けられております…
センサー部に使われてるジルコニアはある一定の温度以上じゃないと反応しない性質があるのでヒーターで強制的に温度を上げる為です。
この辺りはNOxセンサに限らず、O2センサやA/Fセンサでも同様です。

で、このコードはNOxセンサコントローラが回路ショートエラーを検出…その信号をDCUが数秒間継続して受信すると異常と判断してチェックランプを点灯させます。

基本的にはこのコードを検出したらNOxセンサを交換するのが整備書通りの方法なんですが…

過去にも別車両で同様のコードを検出した事があり…消去後キャリブレーションしてその後問題無く走行してる車もあります…
なので今回もとりあえずは消去して様子を見てもらうことに。

それにNOxセンサはまあまあ高額なんです…笑

お客様も出来れば交換せずに済むならそれが理想でしょうし、これでも着くようなら交換しましょうか…となりました。

このお客様は一運行が長距離を走る車両じゃ無いので仮にチェックランプが着いても連絡してもらえばその日の運行終了後に対応可能です…

SCR系のチェックランプが点灯した後に300キロ以上走行すると気が狂いそうになる程のブザーが鳴るので…笑

とりあえず各データをチェック…


ついでにDPDの差圧もチェックしておきます…


差圧は2.5KPa以下が基準値なのに対し3.3KPaなので少々オーバーしております…

せっかくなので強制再生。








570度まで上がり昇温も問題ありません…
無事に終了。


落ち着いた頃に再度差圧チェック…


3.3KPaだったのが2.2KPaになり、基準値内には収まりました…

強制再生時に再生温度が問題無く昇温したにもかかわらず、差圧があまり改善されない場合はフィルター内にアッシュが溜まってる可能性があります…

今回はさほど気にする程でもありませんが、ここのお客様は早め早めの対処を希望されるトコなので今後のトラブル予防も含めフィルター清掃を提案する事にします…

各システムに故障コードがない事を確認して…


一旦様子見です。

ただ、来月頭に車検で入庫予定なのでついでに不具合箇所がないか?下見をしてたら…






オイル漏れを発見…

どうやらフロントギヤケースかギヤハウジング辺りからの漏れがロアホース上部まで伝ってきてるようです…⁉︎

マイナーチェンジこそありますが基本6WG1ですからね…

この年式での漏れは初めて見ましたがやっぱりフロントケース廻りはウィークポイントのままなのかな…

にしてもギヤハウジング側だったら厄介だなぁ…



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