ブルーシャムロック

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平賀知世の謎

2016-02-19 12:54:56 | 逆襲の藤隆
「この前、知世さんがどことなく亡くなったお母さんに似てきた
と言われましてね。私はどきりとしました。」
{先生}は、平賀知世の養父にそんなことを告げた。
「はぁ。このことは私と先生、知世だけですよ。蓮次くんも知っているんじゃないですか。」
{先生}は、一瞬考えて、
「そうでしょうね。彼女がexamsystemの落とし子であることは、私も
関わり合いになりたくはないですから。」
と表情を変えずにいう。
「そうですね。」
知世の養父は、微笑んだ。
知世曰く、彼は込み入ったことがあると、いつも微笑むのだ。
「以前、誰かに知世の素体になった女性のことを、私の母になってくれたかもしれない
女性とある男に言った。その男も、愛する女性と私のところを去った。」
{先生}は、そういう。
話すのが遅れたが、知世の養父と{先生}は考古学の長年の共同研究者同士である。
彼らの間にある謎も共有しているのだ。
「私はね、知世は、あなたと一緒に見守っていくのが、正しいと思っています。
13歳以来、現在20歳になるまで、あそこまでがんばったんだから、彼女の出生に
対して、何も言わなくてもいいと思っています。」
と、さる方にメールを打ち出した。誰なのだろうか。
「誰なんですか。もしかしてロシア科学アカデミーの人ですか。
以前話していたじゃないですか。」
と{先生}は養父に尋ねた。
「知らなくてもいい人です。だけれども、私のような在野の研究者です。」
養父は答えた。
おわり
コメント
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